好気呼吸と光合成

光合成

動物は有機物を摂取しないと生命を維持できませんが、植物は有機物を摂取しなくても生命を維持できます。

これは植物が有機物を必要としないわけではなく自分で有機物を合成する能力があるからで、この植物が有機物を自分で合成する活動を光合成と言います。

動物は有機物を食べ、呼吸で分解してエネルギーを取り出しますが植物は自分で有機物を合成して、呼吸で分解してエネルギーを取り出します。

つまり呼吸は動物だけがしているのではなく植物も呼吸をしているのです。

呼吸でエネルギーを取り出すために必要な有機物を外から摂取するのか、自分で合成するのかに違いがあります。

植物の葉が緑色の理由

光合成には、光のエネルギーが必要で、エネルギーを吸収する役割を持つのが葉緑体に含まれるクロロフィルと呼ばれる色素です。

コロロフィルは緑色の色素で、青や青紫の光をよく吸収します。

緑色に近い光りは吸収せずに反射したり透過したりします。

そのクロロフィルが反射、あるいは透過した光が人間の目に入るので葉は緑色に見えるのです。

また、葉緑体にはクロロフィル以外にもカロテンやキサントフィルという補助色素も含まれます。

人参の根やトマトの赤い色は主にカロテンの色が現れたものです。

光合成の仕組み

・好気呼吸: ブドウ糖 + 酸素 → 二酸化炭素 + 水

・光合成: 水 + 二酸化炭素 → 酸素 +ブドウ糖

葉緑体は全体に楕円形の形をしていて、中に薄い袋状の膜を多く有しています。

この膜をチラコイドと言い、クロロフィルなどの色素が含まれ、この組織で光エネルギーの吸収が行われます。

次に、吸収したエネルギーで水を分解します。

水が分解されると、酸素と水素になりますが、光合成には酸素が必要ないので外に放出されます。

このように放出された酸素は、自然界に放出され好気呼吸が必要な動物に供給されます。

水を分解して出来たもう一つの物質である水素は貯蔵され生成されたエネルギーはATPアデノシン三リン酸の形で貯蔵されます。

次の反応では、これら貯蔵されたものと、外気から吸収した二酸化炭素はカルビン・ベンソン回路によりブドウ糖などの有機物が合成されます。

この回路を機能させるのには、上記の水素とATPが必要になります。

この回路は葉緑体の隙間にあるストロマという部分になります。

以上の方法で、植物は光のエネルギーを必要にしています。

このように葉緑体や好気呼吸に関係するミトコンドリアはもともと別の生物だったのではないかと言われています。

理由の一つは、これらの細胞小器官は独自のDNAをもち半自立的に分裂して増殖します。

核の中のDNAは、葉緑体とミトコンドリアでは別になっています。

2つ目の理由としては、これらの細胞小器官は異質二重膜で出来ています。

葉緑体とミトコンドリアは外側の膜と内側の膜の成分や性質が異なります。

このことから元々別の生物が入り込んで宿主の細胞内で共存しているうちに、細胞小器官になったのではないかと考えられているのです。

光がなくてもブドウ糖を生成する生物

光を使わずにブドウ糖を合成できる生物もいます。

光の届かない深海にも生態系があり、その世界で生息する生物で硫黄細菌と言います。

この最近は海底から吹き出してくる硫化水素と酸素を結合させその時に発生するエネルギーを使いブドウ糖を合成していますが、このような反応を化学合成といいます。

光合成が太陽の光エネルギーを使いブドウ糖を合成するのに対して化学合成は自前でエネルギーを作りブドウ糖を合成するのです。

硫黄細菌以外に化学合成する菌は他にもあり亜鉛酸細菌や硝酸細菌も同様に化学合成をします。


  • 硫黄細菌:硫化水素を酸化して自家発電

  • 亜鉛酸細菌:アンモニアを酸化して自家発電

  • 硝酸細菌:亜硝酸を酸化して自家発電

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