アトピー発症のメカニズム(アトピー性皮膚炎が起こる理由と特徴)

研究 試験管

人体に備わっている外部からの異物を排除する働きを免役と言います。

この異物を排除する反応が過剰に起こる反応をアレルギー反応といいます。

本来は体を守るために働く免疫システムが過剰に働き体にダメージを与える状態を指します。

アレルギー反応にはⅠ型からⅣまで4つの種類があり、アトピー性皮膚炎ではⅠ型とⅣ型が関係しています。

アトピー性皮膚炎発祥のメカニズム

私たちの体に異物=抗原(ダニ・細菌・カビ・花粉など)が侵入すると、この抗原を補足処理し体外へ排出するために抗体が産出されます。

抗原

体内に侵入

大食細胞

T細胞(胸腺由来のリンパ球)

B細胞(骨髄由来のリンパ球)

形質細胞

抗体

抗原となりうるもの

  1. 花粉、カビ、動物の毛、ダニなど
  2. 食物(牛乳、卵、大豆、そば、カニ、エビなど)
  3. 注射薬、内服薬(ペニシリンその他の抗生物質)
  4. 物理的刺激(日光、寒冷など)
  5. 汗(コリン性)
  6. 心因性

抗体の種類

  1. IgE 約1500mg/血液100ml中
  2. IgA 約200mg/血液100ml中
  3. IgM 約150mg/血液100ml中
  4. IgD 約10mg/血液100ml中
  5. IgE 約0.1mg/血液100ml中

アトピーは病気なのか?

アトピーの厄介なかゆみを伴った症状が、人体にとって障害となり何の役にもたたない病気なのか?

それとも健康回復のために人体に働いている自然治癒力の表れなのか?

という問題は現代医学においても大きなテーマとなっておりそのスタンスによってアトピーの治療法も変わってくるのが現状のようです。

アトピー性皮膚炎が起こる理由と特徴

体質と環境因子

アトピー性皮膚炎は、良くなったり、悪くなったりを繰り返しながら慢性に経過するかゆみの強い湿疹です。

アトピー性皮膚炎の発症には体質が重要な因子となります。

これに加えて、皮膚バリア機能の低下や様々な環境因子がきっかけとなり発症すると考えられています。

環境因子には、食物、ダニ、カビ、ペットなどのアレルゲンや乾燥、感染、ストレス、化学物質などが組み合わさり発症すると考えられています。

免役の異常と皮膚の防御機能の異常

アトピー性皮膚炎に関する研究が進むにつれて本疾患の発症には免役機能の異常が大きく関係していることが明らかにされつつあります。

特に皮膚のバリア機能の低下は、外界からの刺激を受けやすく皮膚症状の悪化にもつながります。

皮膚を良い状態に保つケアが必要になります。

以前は、アレルギーの原因になる物質を避ける治療として抗原除去を優先する傾向にありましたが最近ではバリア機能を回復させる面も重要視されているようです。

アトピーの皮膚の特徴

アトピー性皮膚炎の人に皮膚は、通常の皮膚に比べてカサカサひているという特徴があります。

アトピー皮膚やアトピックドライスキンとも言われます。

アトピーの皮膚は、外界からの異物や刺激に対するバリアが弱く通常の皮膚では問題の無い刺激にも過敏に反応して痒みが生じます。

アトピーの皮膚はかゆみ過敏と呼ばれ通常ではかゆくない刺激でもかゆみを生じてしまいます。

皮膚の角層の機能

皮膚は表皮や真皮、下にある皮下脂肪組織から構成されています。

表皮の中で最も外側にある角層は角質層と呼ばれ外界からのアレルゲン、細菌、ウィルス等の侵入を防ぐための防御機構として体内から水分が逃げるのを防ぎ皮膚に水分を保持する機能を果たしています。

ドライスキンとはこの角層の水分保持機能の低下により角層の水分量が減少してカサついている皮膚を指します。

セラミドの減少

角層の水分保持機能が正常に働き、皮膚が正常に保たれるには角質細胞間脂質、天然保湿因子、皮脂がその機能を担っています。

この中で角質細胞間脂質は、細胞と細胞の隙間を埋める糊のような役目をしておりその成分の約5割を占めるのがセラミドという物質です。

アトピーの皮膚では、このセラミドが減少しています。

セラミドの減少でできる角層の隙間

セラミドが減少すると細胞と細胞の間に隙間が生じます。

その隙間からアレルゲンや細菌、ウィルスなどの異物が侵入しやすくなります。

その為にアレルギー感染が起こりやすくなります。

また、細胞の隙間からは水分が逃げやすく皮膚がかさつきます。

カサカサした皮膚は外界からの様々の刺激に対して極めて弱く少しの刺激でも傷がつき皮膚症状が悪化します。

セラミドは皮膚に炎症が起こっても減少するとされます。

2子供の免疫力

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