悪性リンパ腫の原因と症状

悪性リンパ腫とは血液細胞のリンパ球ががん化して、腫瘤となったもので全身のリンパ組織に発生します。

リンパ球は外部からの異物を監視し排除するという免疫機能を担う白血球の一種です。

リンパ節は多数のリンパ球が集まったもので、リンパ球はリンパ節より出てリンパ管と血管により全身を循環します。

リンパ節は、頸部、わきの下、足の付根などから縦隔、後腹膜などの深部までに存在しています。

その他には、扁桃を含む咽頭リンパ組織や、腸にもリンパ組織があり、脾臓や骨髄もリンパ球の豊富な組織です。

悪性リンパ腫は体内のどのリンパ組織にも発生する可能性がありますが、最も多いのがリンパ節や胃であるとされています。

日本では年間で10万人あたり男性4人、女性2人程度とされ、幅広い年代で発生しますが、40歳以上が最も多いとされます。

性リンパ腫には、ホジキン病と非ホジキン病とに分類されます。

症状

頸部、脇の下、鼠径部のリンパ節にシコリができるとされ、リンパ節腫瘍は、約5mmのものが数個集まっているものから直径数cmのものまで様々であるとされます。

痛みが無いことが多く、急に大きくなったものには痛みがあるとされます。

扁桃や咽頭部のシコリでは喉に違和感を感じるようになるとされ、胃のリンパ腫では上腹部不快感や胃痛などの症状が出るとされます。

体内の臓器の場合には、それぞれの臓器特有の症状が出るとされます。

受診する科

内科、外科、耳鼻咽喉科

原因

悪性リンパ腫の原因は不明とされています。

T細胞型リンパ腫の一部で、ウィルスが発生原因として考えられているものもあるとされています。

検査

細胞診と組織検査が中心となります。

悪性リンパ腫の確定診断は病巣から採取した、組織標本を病理医が顕微鏡で観察が行われます。

非ホジキンリンパ腫では、悪性度の低いものから高いものまで10段階に分類されております。

悪性リンパ腫の病理診断が確定すると病巣に広がりを調べるための検査が行われます。

CT検査、X線などの検査が行われます。

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化学療法

治療

非ホジキンリンパ腫の治療

非ホジキンリンパ腫では、細胞性の種類や悪性度や進行度によって治療が異なるとされます。

予後(治療後の経過)の危険性を示し、また治療法選択の判断基準ともなる「国際予後指標」が作成されこの合計の点数が高いほど予後は期待できなくなります。

悪性リンパ腫のうち非ホジキンリンパ腫は、他の悪性腫瘍に比べて放射線療法や抗がん剤で治療しやすいがんとされます。

細胞増殖の速度により「高悪性度」「中悪性度」「低悪性度」に分類され、さらに病期(ステージ)と照らし合わされ,治療法が選択されます。 

低悪性度は、進行は遅いが中高悪性度に比較して抗がん剤が効きにくいとされます。

中悪性度は、月単位で病状が進行し、抗がん剤が効きやすいとされます。

高悪性度は、週単位で急速に進行するが抗がん剤が効きやすいとされます。

低悪性度リンパ腫に対する治療

Ⅰ期~Ⅱ期

症状が現れるまで経過を観察することもありますが病変が存在する部位に対して放射線治療を行う治療が一般的です。

放射線治療により 約半数の治癒が期待できます。

Ⅲ~Ⅳ期

抗がん剤を複数使用する併用療法により病変の縮小効果が認められ、ほとんど消失した状態(寛解)になりますが進行の速い中悪性度以上のリンパ腫に比べると抗がん剤が効きにくいため最終的にはなかなか治りにくく化学療法による明らかな生存期間の延長効果は確認されていません。

また抗がん剤は副作用も強く吐き気、嘔吐、脱毛、食欲低下などがみられます。

そのため、症状のない場合は診断がついてもすぐに治療を始めずに経過観察をすることもあります。

中高悪性度リンパ腫に対する治療

中高悪性度リンパ腫は,進行が早い反面,抗がん剤が効くという特徴もあり病期がⅡ期以上場合,多剤併用化学療法が行われます。

最もよく使用される抗がん剤として、シクロフォスアミド、アドリアマイシン、ビンクリスチン、プレドニゾロンの併用が基本的な治療としてCHOP療法と呼ばれています。

びまん性大細胞型B細胞リンパ腫では、これに分子標的治療薬リツキシマブとの併用が大きな効果を上げ、R-CHOP療法として標準的治療として確立されました。

ホジキンリンパ腫の治療

ホジキンリンパ腫は放射線に対する感受性が高く病期Ⅰ期の段階では放射線治療のみでも約90%の5年生存率を示しています。

したっがってⅠ~Ⅱ期で病巣が一カ所に限局している場合は放射線治療が中心となります。

以前は標準的な治療として放射線療法でリンパ腫の病変の存在する部分を中心に,広範囲に放射線照射を行っていました。

しかし、広範囲の放射線治療では,二次発がんがみられたり治療後数カ月経ってから放射線性肺臓炎や放射線性心嚢炎(しんのうえん)などの生命を脅かすような副作用がみられることがあり問題となりました。

したがって最近の治療では、化学療法と放射線療法を併用することが増え放射線照射領域を縮小する傾向にあり、病期Ⅲ~Ⅳ期では化学療法が中心となります。

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