肝機能検査でわかる胆道の病気と甲状腺の病気

調べる研究者

肝機能の検査として、一般には、GOT、GPT、γGTPの3つの数値が重要視されています。

GOT(グルタミン酸オキサロ酢酸トランスアミナーゼ)とGPT(グルタミン酸ピルビン酸トランスアミナーゼ)は、ともに肝細胞内に存在する酵素です。

通常、血中濃度は低いレベルで安定していますが、何らかの原因で肝細胞が破壊されると、肝細胞内のGOTやGPTが血中に逸脱し血中濃度が上昇します。

胆嚢・胆管の病気

胆嚢と胆管で一番有名な病気は胆石症です。

胆石は、結石の種類によって胆石ができる場所や原因が違います。

コレステロール結石は、肥満や高コレステロール血症の人の胆嚢の中にできます。

高齢者の7人に1人がコレステロール結石と言われ殆どの人は症状のないサイレント・ストーンであるとされます。

しかし、結石が胆嚢の出口に引っかかったり胆管の中につまると胆石発作という激しい痛みが起こります。

その時は、胆道系酵素(ALP、γ-GTP)が上昇し黄疸が現れたりGOT・GPTの検査値が異常になるとされます。

ビリルビン結石は、胆管炎などと合併して胆管内にできるので、発熱したり炎症を起こすとされています。

胆嚢や胆管のガンは、胆管がつまって十二指腸への胆汁の排泄ができなくなる閉塞性黄疸を起こし顔色が黄色くなり胆道系酵素の上昇もみられます。

ビリルビン値とALP値を比較すると肝炎による黄疸、肝内胆汁うっ滞、閉塞性黄疸、肝臓内の限局性病変の診断ができるとされます。

甲状腺の病気

肝臓は、代謝の中心的な役割をしているので代謝と関係が深い甲状腺ホルモンの影響を受けやすい臓器です。

甲状腺機能亢進に症では、甲状腺刺激ホルモンが低下して甲状腺ホルモンのトリヨードサイロニン、サイロキシンが増加します。

肝機能検査を行うと、GPTやALPが上昇して総コレステロール値が低下します。

反対に、甲状腺ホルモンが少なくなる甲状腺機能低下症では、TSHが上昇しトリヨードサイロニン、サイロキシンは低下しGPTやLDHが上昇し総コレステロール値が増加します。

いずれの場合も、甲状腺の治療を行えば肝機能検査値は正常になるとされます。

その他に、心不全のために肝臓から心臓に戻る血流が滞り肝臓に血液が溜まるうっ血肝や、門脈や肝動脈に閉塞が起こったりショックのために肝臓に入る血液が減少する虚血性肝障害でもGOT、GPTの数値に以上が起こるとされています。

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