腫瘍マーカーPSA

PSAの研究をする若い女性

腫瘍マーカーPSA(前立腺特異抗原)とは

PSAは、前立腺から分泌され精液中に含まれる生体物質で、前立腺特異抗原(ぜんりつせんとくいこうげん)とも呼ばれます。

タンパク質分解酵素の一種で、精液の粘度を調整して精子の運動を助けているのではないかと考えられています。

正常の前立腺細胞でも作られていますが、前立腺組織が壊れていなければ血液中に漏れ出ることは少ないため、通常は血液検査で測定しても低い値(正常:0~4ng/ml)となります。

しかし、前立腺癌のとき血清中のPSA含有量が上昇するため、腫瘍マーカーとして用いられていますが、炎症(前立腺炎)や、前立腺肥大症などでも上昇することがあります。

PSA検査は、採血のみの検査で、血液中にある前立腺に特異的なこのタンパク質の一種PSAの値を測定します。

PSA測定の有用性

前立腺がんの危険因子のひとつは年齢であるとされ、50歳を過ぎると罹患率が急激に増加するため、50歳を過ぎたら1年に一度受けることが推奨されています。

なお、前立腺がんのかかりやすさには、家族歴もあげられ、前立腺がんと診断されたご家族のいる男性は、早期発見のためにできれば40歳になったらPSA検査を受けることが勧められています。

前立腺がんは、自覚症状がほとんどないために発見が遅れることが多いがんで自覚症状が出てから泌尿器科外来を受診し発見される前立腺がんの約40%はほかの臓器に転移している一方で、PSA検査などの検診で発見された前立腺がんの約90%は早期のがんだったという研究結果があります。

PSAでわかる病変

前立腺がん、前立腺肥大症、急性前立腺炎

前立腺の炎症によるPSA上昇は一時的な場合が多いため、前立腺癌でないPSA上昇のほとんどは前立腺肥大症によるものです。

ガン(癌)の種類と症状

PSAの基準値

4.0ng/ml以下(ポリクロナール法)

PSAの値が高くなるにつれ、前立腺がんである確率も高くなっていきますが、年齢により基準値が設けられています。

PSAの値は、前立腺肥大症や前立腺炎でも高値になることがあるため、基準値以上の値が出ると、専門医を受診し、前立腺がんであるかを確定するためのより詳しい検査を受けることになります。

PSAの数値が異常を示した場合

PSA値が高くても、本当にがんか、また、がんの進行度や広がりまではわからないため、肛門から指を入れる直腸診で前立腺の状態を調べ、MRI、経直腸的超音波検査などを行ない、がんが疑われたら、組織片を調べる前立腺生検で確定診断をつける必要があります。

前立腺生検を受けた方に前立腺癌が見つかる確率は、通常40~50%(PSAが4~10ng/mlの場合は30~40%)と言われています。

また、PSAが基準値より高いのに前立腺がんでない方の大半は、前立腺肥大症や前立腺炎による病変でPSAが上昇したものと考えられそれらの治療を受けることでPSAが下がる場合もあります。

しかし、前立腺癌が隠れているのに、前立腺生検で前立腺癌が見つけられなかった可能性もあるので注意が必要です。

前立腺癌の病変自体が小さく、細い針で数ヶ所検査しただけでは、癌が発見できなかったと考えられます。

ですので早期発見のために、一度PSA検査を受けて基準値以下だった方も、その値に応じて定期的に受けることが必要です。

前立腺がんに反応する腫瘍マーカーPSAを自分で検査できる血液検査キット

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