排便のメカニズム(便ができる仕組みと胃と腸の働き)

メカニズム

食べ物が体内に入ってから便になるまでの過程を解説していきましょう。

食べる行為は排泄のメカニズムと密接に関わっており、排便に関する体の仕組みは、消化管の各臓器の連携や腸の働き、腸と脳の連携で成り立っています。

これ等の経路で障害があると便秘などの排便障害を引き起こします。

消化管は、口から肛門まで全長は約10メートルあるとされ、1日~3日という時間をかけてゆっくり通過していきます。

この中で、口から入った食物が砕かれ、分解され、消化液と撹拌されながら消化され栄養が吸収され、残りが排泄されるのです。

便が出来るまで

食べ物を口に入れると、口の中であるていど噛み砕かれた後唾液の酵素と混ざってからに送り込まれます。

唾液は1日に1リットル前後分泌され、プチアリンという酵素が含まれデンプンを消化分解します。

食べたときに、おいしいと感じた場合には唾液がどんどん分泌されより消化しやすい状態になります。

この区間の通過時間は30秒から1分とされます。

食べ物は、歯でかみくだかれるとともに唾液で飲み込みやすい状態にされ食道に送り込まれます。

食道

飲み込んだ飲食物をに送り込む通路となります。

こうして食べ物は食道を通るとまず胃の上部に入ります。

胃は、食道を通って送り込まれた食べ物を胃液で消化しさらに胃自体を運動させて食べ物と胃液を混合しそれを一定時間ためておく袋のような器官です。

胃はそこで刺激を受けて胃液を分泌します。

胃液を分泌して、ぜん動運動によって飲食物を撹拌します。

胃液は1日1リットル分泌されて、タンパク質や脂肪を分解する酵素、ペプシンとリパーゼの他塩酸が含まれています。

胃液は睡眠中や空腹のときも分泌されておりその量は1日に1~2Lにもなりますが食べ物が入ると急激に増加します。

塩酸は飲食物についている細菌を殺菌する作用や胃の運動を高めて消化液の分泌を促進させます。

胃液が分泌されると、より消化を助けるために胃はぜん動運動を始め、すると胃液と食べ物が撹拌され、食べ物はお粥のような状態になります。

この状態になるまでの時間は食物の種類によって異なり消化の良いものから悪いものまで様々ですが約1時間~2時間ぐらいかかるとされています。

こうして胃の中で粥状になった食べ物は幽門部の開閉によって少しづつ十二指腸に送り込まれます。

十二指腸

十二指腸の長さは約25cmで指十二本横に並べたぐらいの長さなのでこう呼ばれています。

胃の中である程度消化された食べ物は、十二指腸でいよいよ本格的に消化されます。

膵臓で作られる膵液と、肝臓で作られる胆嚢で濃縮された胆汁が分泌されます。

同時に小腸から分泌される消化液も混和されます。

膵液には3種の消化酵素が含まれ、トリプシンはタンパク質をアミラーゼは炭水化物を、リパーせは脂肪を分解します。

胆汁は脂肪を乳化して、分解吸収を促進します。

十二指腸では、胆汁や膵液によりさらに消化され、小腸へ運ばれ、この区間の通過時間は、2~4時間とされます。

小腸

小腸は食べ物の栄養を吸収する主要な器官です。

空腸と快調に分けられて、炭水化物、タンパク質、脂肪の三大栄養素とビタミン、ミネラル、水分が吸収されます。

消化管の中で最も長い部分で6~7メートル有り、消化吸収は上部3分の1でほとんど行われます。

小腸の内側を広げると200平方メートルにもなるとされます。

1日9リットルの水が小腸に到達して7~8リットルが吸収されます。

この区間の通過時間は、4時間程度とされます。

この期間で栄養のほとんどが吸収され残りカスが大腸へ運ばれます。

大腸

大腸は全長1.6メートル前後で、盲腸、上行結腸、横行結腸、下行結腸、S状結腸、直腸からなります。

栄養の全てが小腸で吸収され、大腸に送られるものは消化吸収されなかった物になります。

水分は小腸でほとんど吸収され、大腸で吸収するのは1日500ml程度ですが水分を適度に吸収して便を調度良い硬さに調整します。

大腸に送り込まれた内容物は、水分が90%~95%を占めていますがほとんどが液状の物質になります。

横行結腸に到達するとかゆ状になり、下行結腸では半固形状S状結腸では固形になり、直腸に送り込まれます。

大腸の中には約100種100兆個もの腸内細菌がおり人間の健康維持に密接に関わっています。

胃・大腸反射(胃・結腸反射)

胃に食物が入ると、その刺激が脳に伝わり脳から腸に信号が送られて腸全体がぜん動運動を始めます。

そして、胃や小腸でほとんどの消化吸収を終えた食べ物の残りカスは、水分と一緒に大腸を移動しながら固形の便になり、S状結腸から直腸へ送り出されます。

直腸・大腸反射(直腸・結腸反射)

便が直腸に到達すると、刺激が直腸に伝わります。

直腸に伝わった刺激により結腸が活性化してぜん動運動で便を直腸に送り込みます。

直腸は腸内の圧力を高めて排便の準備が完了します。

直腸に送り込まれた便が直腸の壁を刺激してその刺激は脳に伝わり、脳は便意というサインを発します。

肛門には自分の医師でコントロールできる外肛門括約筋とコントロール出来ない内肛門括約筋があります。

脳から便意が伝わると、大腸では内肛門括約筋をゆるめて下腹部の腹圧を高めて排便の用意をします。

外肛門括約筋は脳が排便を指令するまで筋肉を締めています。

脳が排便を指令すると腹圧がかかり、外肛門括約筋が弛緩し便が外へ排出されます。

消化酵素の種類と働き

器官:口腔 
消化酵素:プチアリン
消化されるもの:デンプン 
分解されたもの:麦芽糖・デキストリン
器官:胃
消化酵素:ペプシン
消化されるもの:タンパク質
分解されたもの:アルブモーゼ・ペプトン
器官:膵臓(すいぞう)
消化酵素:トリプシン・ステアプシン・アミロプシン
消化されるもの:タンパク質・脂質・デンプン
分解されたもの:ポリペプチド・アミノ酸・グリセリン・脂肪酸・麦芽糖・ブドウ糖
器官:小腸
消化酵素:エレプシン・マルタ―ゼ・ラクターゼ・シュクラーゼ
消化されるもの:ポリペプチド・麦芽糖・乳糖・蔗糖
分解されたもの:アミノ酸・ブドウ糖・ラクト‐ス・果糖

腸の解毒作用

食物に含まれる有害成分や体内で生成される毒素の多くは老廃物となり便に含まれます。

毒素の成分には、食品添加物、残留農薬、汚染物質など体外から入るものが含まれます。

また、老廃物が長時間体内に留まることにより発生する毒素も含まれます。

大腸ではこれらの毒素があつまり、有害物質やガス、活性酸素などが堆積し、こららの毒素を便として排出するのが大腸の役割です。

腸内免役

免役についての詳しい解説はコチラ

免役とは体外から入る外敵を防御する体の仕組みです。

この体の仕組みが病気や細菌、ウィルスの侵入を防いでいるのです。

人間の体には免役の役割を持つ細胞があり代表的なのは白血球です。

小腸や大腸の粘膜には全身の6割のリンパ球が集中しているとされ最大の免疫器官で、腸管免疫と呼ばれています。

腸管免疫はアレルギー反応にも関係している一方ウィルスや細菌などの病原体の侵入も防いでいます。

また、この腸管免疫には腸内細菌が深く関わっているとされます。


このページの先頭へ