ストレスと過敏性腸症候群

心理的要因は消化機能に影響を与える

過敏性腸症候群では、便秘型と下痢型がありますがどちらも消化管運動大腸の運動が高まっていたりS状結腸が痙攣を起こすなど機能以上が原因で症状が起こっています。

このような状態では、消化管が敏感になっているために刺激が小さくても腹痛、便意、膨満感、不快感などが起こりやすくなります。

過敏性腸症候群は、精神的な作用と密接に関係があります。

ストレスが発症の原因になったり、症状を悪化させる原因になるとされています。

不安、緊張、身体症状に敏感になるなど精神的な症状が伴う場合があるとされます。

便秘や下痢は健康な人でもストレスを感じる場合に起こる時がありますがストレス影響を受ける脳と症状が現れる消化管は自律神経でつながっているからです。

自律神経の失調

人間はストレスがあると、感情が現れますが、大脳周辺系という場所が関係しています。

大脳周辺系は情動を司る部分で、本能的な欲求や生理的な感覚もここで生まれます。

感情をコントロールするのは辺縁系を取り巻く大脳新皮質という部分が担っています。

大脳辺縁系で生まれた感情や感覚は大脳新皮質によって制御され視床下部という器官に作用します。

視床下部は体内の環境をコントロールしている器官で、この器官から、延髄、脊椎を通る自律神経によって、心臓や血管、呼吸器、消化器、泌尿器、生殖器、汗腺、瞳孔、涙腺などにつながります。

自律神経には、交感神経と副交感神経があり交感神経は活動を促進させる役割を担い、副交感神経は活動を抑制するように働きます。

呼吸や循環などの機能は交感神経により活動が活発になります。

一方の腸や膀胱は副交感神経の作用により働きが活発になります。

ですので体を動かしている時は、消化吸収や排便、排尿は活動が低下してくるのが普通です。

しかし、ストレスなどで視床下部が影響を受けると活動中でも大腸や膀胱の動きが活発になってしまう場合があります。

つまり、交感神経と副交感神経の働きが正常ではない状態でこのような状態を自律神経失調と言います。

胃腸だけではなく自律神経とつながら様々な器官に影響を及ばします。

ストレスを抱える男

ストレスが腸管に与える影響

脳と腸管は他の器官との関係よりも密接につながっています。

脳がストレスを感じるとその刺激が腸管神経叢に伝わり腸管の運動や知覚などが敏感に反応します。

また、腸管が反応すると刺激は脳まで伝わります。

ストレスの刺激が腸管に伝わり下痢や便秘や腹痛などが起こるとそれらの刺激が脳に伝わりストレスを与える悪循環が起きます。

過敏性腸症候群の悪循環

ストレス→中枢神経→腸管神経叢→腸管運動機能→便通異常→ストレス

脳や腸の状態

過敏性腸症候群の腸は一般の人よりも敏感になっています。

少しのストレスでも腸管が反応して便通異常など腹部症状が起こります。

ストレスがかかっている状態では、痛みを感じる感度も高くなり、また、その症状が原因で緊張や不安が強くなります。

生活内容が要因になる場合

過敏性腸症候群が起こる要因として消化管運動機能の異常や消化管の知覚過敏の他に大腸粘膜の炎症や免疫異常が原因の場合もあります。

また、不安感や緊張などの過度な心理的ストレスが原因の場合もあります。

過労や睡眠不足などで体力が低下したり、暴飲暴食、冷え性など腸内環境の悪化などがあると症状が起こりやすくなるとされます。

腸内環境についての詳しい解説はコチラ

また、食事の内容の栄養バランスが悪かったり食物繊維の不足などが加わると、消化管の運動に悪影響を与えることが考えられます。

下痢を止める食事法

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