ボツリヌス菌の特徴と予防法

ボツリヌス菌

(提供元:国立感染症研究)

ボツリヌス菌は土壌や海、湖、川などの泥砂中に分布している嫌気性菌で、熱に強い芽胞を形成し自然界では土の中に芽胞の形で広く存在します。

嫌気性細菌のため、食品に混入すると瓶詰め、缶詰、真空パックなど殺菌用に空気を除いた包装の中でも生存できます。

毒性は極めて高く、致死率は30~60%にまで達し自然界に存在する毒素としては最も強力です。

症状

ボツリヌス症は、食品中でボツリヌス菌が増えたときに産生されたボツリヌス毒素を食品とともに摂取したことにより発生するボツリヌス食中毒と、乳児に発生する乳児ボツリヌス症等に分類されます。

ボツリヌス食中毒では、ボツリヌス毒素が産生された食品を摂取後、8時間~36時間で、吐き気、おう吐や視力障害、言語障害、えん下困難などの神経症状が現れるのが特徴です。

また、ボツリヌス毒素は主に四肢の麻痺を引き起こし、重篤な場合は呼吸筋を麻痺させ死に至る可能性が有ります。

その他、複視・構音障害・排尿障害・発汗障害・喉の渇きがみられる一方、発熱はほとんどなく、意識もはっきりしたままである事が特徴です。

乳児ボツリヌス症の場合、便秘などの消化器症状に続き、全身脱力が起きて首の据わりが悪くなるとされます。

特徴

嫌気性のため、真空包装の中でも増殖し、神経毒素が小腸で吸収されリンパ管を経て血中に入り発症します。

予防法

ボツリヌス菌は芽胞となって高温に耐えることができるが、ボツリヌス毒素自体は加熱することで無害化します。

ただし、A、B型菌を不活化させるには100℃で6時間、芽胞で120℃で4分間の加熱が必要です。

ボツリヌス毒素自体は100℃で1~2分の加熱で失活されるため、ボツリヌス菌による食中毒を防ぐには、食べる直前に食品を加熱することが効果的です。

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