O157腸管出血性大腸菌(食中毒を起こす細菌)

腸管出血性大腸菌o157

(提供元:国立感染症研究)

腸管出血性大腸菌は牛の腸管に常在している菌で、他の食中毒菌と比較した時の相違点は、少量の菌でも人間に感染症を引き起こす点感染症の症状が重いとされ注意が必要な病原菌です。

家畜 牛

一般的な食中毒菌は100万個から1億個の菌がいないと食中毒を引き起こしませんがO157は10~100個の少量の菌でも食中毒を引き起こします。

また、食品中で増殖しなくても食中毒を起こし感染者の便から容易に二次感染が起こることも特徴です。

症状

この菌はベロ毒素を作り出し、ベロ毒素は、大腸の粘膜内に取り込まれたのち、リボゾームを破壊し蛋白質の合成を阻害します。

蛋白欠乏状態となった細胞は死滅していくため、感染して2 – 3日後に血便と激しい腹痛(出血性大腸炎)を引き起こします。

また、血液中にもベロ毒素が取り込まれるため、血球や腎臓の尿細管細胞を破壊し、溶血性尿毒症症候群(急性腎不全・溶血性貧血)急性脳症なども起こることがあります。

急性脳症は死因となることがあるので注意が必要です。

感染源とされる食品

日本では牛肉を取り扱う飲食店での感染例があるとされます。

O157は、牛肉中に存在しているわけではなく腸管の中に存在します。

食肉の解体や加工時に肉の表面に菌が付着したことに加えて飲食店での加熱が十分ではなく、食べた人に感染症を起こしたとされます。

国内では、井戸水、牛肉、牛レバ刺、ハンバーグ、牛角切りステーキ、牛タタキ、ローストビーフ、サラダ、カイワレ大根、鹿肉、キャベツ、白菜漬け、メロン、また、肉以外ではキムチなどでも食中毒が起こったとされています。

食中毒以外の感染も幼児に起こっており、0歳~4歳の幼児が保育園内で感染しているケースが多いようです。

保育園内では、感染者の糞便におむつを介してさわることなどで幼児の間で感染が広がると考えられています。

予防法

加熱による殺菌を十分行うことが大切で、挽肉類は中心温度75度以上1分以上加熱しなければいけません。

調理器具の洗浄や殺菌をしっかりして、器具の使い分けも有効です。

家族に感染者がいる場合は、洗濯物を別にしたり風呂の水も変えたほうが良いでしょう。

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