抵抗力が落ちている時は注意が必要な結核(けっかく)

結核菌

(提供元:国立感染症研究)

結核は細菌による感染症で、症状は咳が長期間続き体力が消耗していく慢性疾患です。

原因となる結核菌は1882年細菌学者のコッホが発見しました。

世界人口の三分の一が結核菌に感染しており、毎秒の単位で感染患者が発生しているとされます。

患者の痰や咳で生じる飛沫の中に結核菌が入っています。

結核菌は、2ミクロンの菌で、他の菌と比較して乾燥に強く細胞膜に特殊な脂質があり極めて丈夫な構造をしており体内に入ると肺胞に到達して増殖します。

結核菌の感染経路は、患者が結核菌を含む痰や飛沫が患者の寝具や身辺の床に落ちます。

結核菌は丈夫なので痰や飛沫が乾いても菌は死滅せず人が通ると小さな埃に付着して舞い上がります。

小さな埃に付着した結核菌は屋内の患者から離れた他の人の肺胞に到達して増殖して発症します。

結核菌は日光の紫外線に弱いため、感染が広がる場所は屋内です。

病院の個室

結核の広がる条件は多数の人が出入りする部屋に居住することです。

また、栄養状態が悪く免疫機能が低下したの体内では結核菌は増殖します。

充分な免疫応答が得られても、宿主の免疫機能が後天的に障害されると、結核菌は活性化します。

宿主の免疫機能が障害される例としては、加齢、栄養失調、AIDS、糖尿病、悪性腫瘍、ステロイドや免疫抑制剤といった薬物の使用が挙げられます。

予防策としてBCG接種があり、日本では実施されています。

BCGを行うことのメリットは、小児の結核性髄膜炎と粟粒結核の頻度を有意に減少させることにあります。

デメリットとしては、ツベルクリン反応を陽性化させてしまうため結核の診断が遅れることにあるとされます。

結核菌の頻度が低い地域ではBCGを行うメリットは低く、むしろデメリットが大きいと考えられています。

かつて日本ではまずツベルクリン反応検査を行い、陰性反応が出た者のみにBCG接種を行う形をとっていたが、2005年4月1日に結核予防法が改定され、ツベルクリン反応検査を行わずに全員にBCG接種を行う形になりました。

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