人間の感染症における病原体の感染経路

改札口

伝染病が人を介して伝染る時病原体は体外で何らかの方法で移動します。

病原体が人体のどの場所から出て、他者のどの場所へ侵入するのか、病原体はどのような媒体によって運ばれるのか、体外で増殖できない病原体はどのくらいの期間生存しているのかの点を認識しておけば病原体の伝染を効果的に防ぐことができます。

人体への侵入経路と排出経路

感染症の病原体の伝染経路を考える時に、ウィルス・細菌がどこから入りどこから出て行くか、体外へ出た病原体がどのような倍亭で運ばれるかは重要です。

細胞内でしか増殖できないウィルスが人体へ入る時、粘膜の細胞で増殖します。

消化器系、呼吸器系、生殖器系の粘膜がウィルスが最初に到達する粘膜です。

細菌の場合は、体内の粘膜の表面で増殖することが多いとされます。

ウィルス感染では、人体へ入った部位の粘膜で増殖する場合は局所感染と呼ばれ入った部位で少量増殖してから血液に入り、他の臓器に移動して大量に増殖する場合を全体感染と呼びます。

全身感染の場合は、体内へ入る部位と体外へ排出される部位が異なります。

体外へ排出される時は、宿主に咳や下痢をさせて排出されることが多いとされます。

口から飛沫で排出された病原体は他者の鼻、口、喉の粘膜に付着します。

糞便として排出された病原体は、他者の口へ、埃、水、手を介して運ばれます。

皮膚の水疱から出るウィルスは埃で伝播します。

生殖器を介して直接接直して伝播する場合は媒体を通しません。

病原体の入り口:
口、鼻、結膜、生殖器
病原体の出口:
口、糞尿、鼻、嘔吐物、水疱、生殖器、血
媒体:
飛沫、手、埃、水、昆虫、糞便

埃と飛沫

埃は乾燥物であるのに対して飛沫は水滴であり水分を含んでいます。

埃が1メートル以上の距離を空気伝播するのに対して飛沫は1メーつる以内でしか伝播出来ません。

この伝播距離の違いで感染力に違いが出ます。

ウィルスは固体状に不可逆的に吸着する性質があるので飛沫が床に落ちると舞い上がることはありません。

空気中での乾燥に強いウィルスでも舞い上がらないとされます。

一方で、ウィルスより大きい細菌は舞い上がります。

時間が経過しても死滅しない感染力が強い細菌として結核菌があります。

この結核菌は埃に混じり空気中を浮遊して、肺に入ると肺胞まで到達してその部位の免疫細胞の中で増殖します。

飛沫で飛ばされたウィルスは舞い上がりませんが飛沫ではなく唾液、嘔吐物、糞便が床に落ちた場合は全てのウィルスが個体に吸着するわけではないので乾燥すると埃としてウィルスは舞い上がります。

また、飛沫の一部は床に落ちるまでに空気中で乾燥して小さな飛沫核になり落下せずに遠くまで舞い人が吸入すれば気道の奥や肺胞まで到達します。

人間間で起こる病原体の伝播経路と遮断方法

伝播媒体:水 
(伝播距離:長い 感染症:A型肝炎、赤痢、コレラ 遮断法:塩素消毒)
伝播媒体:手 
(伝播距離:1m 感染症:下痢症、A型肝炎 遮断法:手洗い、手の接触を避ける、食物に直接触らない)
伝播媒体:埃 
(伝播距離:1m以上 感染症:結核、麻疹、水痘症、インフルエンザ 遮断法:掃除、洗濯、マスク、非接触)
伝播媒体:飛沫
(伝播距離:1m未満 感染症:風疹、百日咳、インフルエンザ 遮断法:距離、マスク)
伝播媒体:性器
(伝播距離:0 感染症:エイズ、性感染症 遮断法:コンドーム、禁欲)
伝播媒体:注射器
(伝播距離:0 感染症:エイズ、B型C型肝炎 遮断法:使い捨て注射器の使用)

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