ワキガ治療法の種類

ワキガ治療のポイント

  1. アポクリン汗を出さないようにする。
  2. エクリン汗を減少させる。
  3. 皮脂腺の皮脂を出さないようにする。
  4. 皮膚表面の最近の繁殖を防ぐ。
  5. 脱毛する。


ワキガの治療は上記のポイントを目標に進められます。

ワキガ臭がそれほど強くなければこれらを満たさなくても一時的にニオイを減らすことが可能です。

例えば、脱毛だけでもそれなりの効果が得られる場合もあります。

ワキガは気になるけど手術をするほどでもないと考える人のための一時的に抑える方法にスプレーや薬物療法や電気凝固法もあります。

制汗スプレー・軟膏等の局所的薬物療法

わきのニオイを抑える簡単な方法は脇の下に軟膏やスプレーを塗布することです。

このような時に使われる物は皮膚を収縮させて発汗を抑える制汗剤や脱臭化粧品です。

これらの物は、根本的な対策を目的に作られたものではなくあくまで一時的な効果を目的に販売されています。

長期の使用は薬剤性皮膚炎を起こす可能性もあり、また、市販の制汗スプレーの使用は、軽症のワキガに人には効果的ですが

ワキガ体質の人が使うとワキガ臭とスプレー臭いが混ざり一層不快なニオイを発生させる可能性もあります。

これらの物は一時的に使うものと心得たほうが良いでしょう。

電気凝固法

この方法は、細い電極針を腋毛の1本1本に刺し、高周波電流を流して毛根組織を熱で凝固させる方法です。

もともとは脱毛法として考案されましたが皮脂腺やアポクリン腺も凝固して破壊するのでワキガ臭に対しても一時的な効果がのぞめます。

一時的というのは、ワキガの原因となるアポクリン腺を取り除くわけではありません。

しかし、絶縁針を使った新しい方法が開発され、皮下約5mmまで深く刺入できるようになってからは通電時間の延長や電圧アップによりアポクリン腺への凝固効果が上がりワキガ治療法としての有効度を高めています。

軽度のワキガで、手術をしてまで治したいとは考えていない人や永久脱毛も一緒にしたい人にはこの電気凝固法が適していると言えます。

一時的にせよ、完全とはいえないまでも、ある程度ワキの汗とニオイを抑えたいという人にはボトックス注射も効果的です。

ボトックスとはボツリヌス菌の毒素を無毒化したもので、顔のシワ取りなどに応用されていますが、多汗症にも使われます。

ボトックスを脇の下に局所注入すると汗が6~7割程度は減りその結果であるニオイの抑制も期待できます。

効果の持続期間は、約半年間と一時的な治療となりますが汗とニオイの両方が気になる人には効果的な治療法の一つとして注目されています。

手術

非直視下手術法

手術をともなう治療のポイント

効果の永続する根治療法には手術を伴う方法があり下記の点を目標に開発がなされました。

1:ニオイが確実にとれる。

2:汗が確実に減る。

3:安全で副作用がない。

4:再生・再発しない。

5:傷跡が目立たない。

6:短時間でできる。

全てのポイントを満たすものはありませんが1~6の項目の内どのポイントを優先させるかで施術法が変わります。

ポイントの内、1~4を優先し、アポクリン腺を腺根まで丁寧に除去することを主眼に置いた方法を直視下手術法と呼びます。

医師が自分の目で手術対象の部位を見ながら自ら行う手術です。

一方で、5と6を重視した、より早く治療し、傷跡を目立たせない様にすることを主眼にした方法もあります。

この方法では、アポクリン腺を摘出するために様々な機器が使われ医師が直接手術の対象となる部位を見ること無く機械に頼って行う手術法で、非直視下手術法と呼ばれています。

主な非直視下手術法は下記のとおりです。

皮下組織掻爬法(ひかそしきそうはほう)

えいひというスプーン状の刃物を切開口に入れてアポクリン腺を掻きだす方法です。

欠点として、えいひの切れ味をよくすることが難しく除去効果も確実でないため現在ではほとんど行われていません。

皮下組織削除法

基本的には掻爬法と同じくアポクリン腺を掻きだす手法ですがえいひの代わりに髭剃り刃と皮膚ローラーを組み合わせたような器具を使用します。

使う器具の完成度は、機械的手術法の中でも最高レベルですが熟練した医師ではないと操作が難しいという難点があります。

不慣れな医師が行うと皮膚が裂傷を負ったり皮下の新駅細胞を傷つけたりするためベテランの技術が必要とされています。

また、アポクリン腺が除去できたかどうかは外側の皮膚の変色から判断がなされるため判定にも熟練を要する点が難点とされています。

皮下組織吸引法

美容外科で行われる脂肪吸引と同じように吸引器によってアポクリン腺を吸い出す方法で、難点として、効果や安全性に問題が残ります。

この方法では、アポクリン腺が除去されたかどうかの判定が出来ないとされています。

アポクリン腺は皮膚の真皮層に貝柱のようにしっかり密着しているため腺根が残って再発する可能性が高いとされています。

また、真皮層にあるエクリン腺を摘出できないのでこの方法では発汗量を減らすことは出来ず多汗の解決にならないとされています。

また、血腫などのトラブルも少なくないとされています。

直視下手術法

皮下組織を除去する方法

医師が直接、手術対象の部位を見ながら行う方法を直視下手術法です。

切除法は古典的な方法で脇の下の毛が生えている部分の皮膚を皮下組織まで含めて全部切り取る手術法です。

切除後に皮膚を縫合しますが皮下組織まで取ってしまうので当然皮膚のツッパリ感や神経の損傷、血管の圧迫などの後遺症が残ります。

傷跡も大きく、安静入院が必要になるなど難点が多く現在ではほとんど行われていません。

皮膚まで一緒に切り取る切除法に対して剪除法は皮膚を残し皮下組織だけを切除する方法です。

切除した皮膚を裏返し、クーパーと呼ばれるハサミ状の器具でアポクリン腺と皮脂腺を掻き取ります。

術後にタイオーバー法という皮膚の固定を行なって切開部分の自然な癒着を促す方法です。

この方法は、現在でも多く行われていて、アポクリン腺をひとつずつ確認せずひと塊にして切り取るためまばらに残存することが問題点であるとされています。

直視下剥離法

この方法は、アポクリン腺の摘出法や切開部分、切開範囲などに技術的な改良を加えた細心の直視下手術法で、掻き取るのではなく、皮膚とアポクリン腺を丁寧に剥がしていきます。

これにより、汗腺の摘出が比較的スムーズになり出血も最小限に抑えられることになりました。

また、切開部位の改良によってアポクリン腺の取り残しをなくした上術後の傷跡もわきのシワも目立ちません。

切開範囲も患者さん一人ひとりの皮膚に合わせて変えるので皮膚の伸びやすい人や痩せ型の人は切開範囲が狭くなります。

しかし、問題点として手術の所要時間が1時間程度かかることや切開口が大きくなることがあげられます。

術後半年で傷は目立たなくなるとされていますが傷跡が気になる人は術前に相談したほうが宜しいでしょう。

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