呼吸する女性

呼吸とは

外界との気体の出し入れを外呼吸と言い細胞内の中でブドウ糖などの有機物を分解するのに必要な酸素を取り込むために行う呼吸です。

ブドウ糖を分解する理由は、

生物が生きていくために必要なエネルギーだからです。

一方、細胞内でブドウ糖などを分解してエネルギーを取り出す反応を内呼吸といいます。

あらゆる生物は生命がある限りこの内呼吸を絶えず行なっています。

・外呼吸:生物と外界との気体交換。

・内呼吸:細胞内で有機物を分解してエネルギーを取り出す反応。

・乳酸発酵:乳酸菌が行う嫌気呼吸:ブドウ糖 → 乳酸

ヨーグルトなどは発酵食品と呼ばれますが、この発酵も内呼吸の一種です。

乳酸菌は、細胞内に取り込んだブドウ糖を分解してピルビン酸に変えます。

この時に、エネルギーと水素が生じます。このピルビン酸に水素が結合して最終的には乳酸が生じます。

この反応では酸素も吸収しないし、二酸化炭素も発生しません。

しかし、ブドウ糖を分解してエネルギーを取り出しているのでこの代謝活動を指して内呼吸と呼びます。

乳酸菌にとっては、乳酸を作ることが目的ではなくブドウ糖を分解してエネルギーを取り出すことを目的とし、この乳酸菌の行う呼吸を乳酸発酵と呼びます。

・解糖:筋肉中で行われる嫌気呼吸:ブドウ糖 → 乳酸 

この反応は、乳酸発酵と同じ反応が動物の筋肉内で行われることを指します。

激しい運動をすると筋肉に供給できる酸素が不足し筋肉の中で乳酸発酵と同じ反応が起こります。

筋肉が行った場合は乳酸発酵とは呼ばず解糖と呼びます。

この乳酸が蓄積すると筋肉疲労を引き起こします。

筋肉の中に蓄積した乳酸は、血液によって運びだされ肝臓に送られてこの器官で処理をされます。

筋肉痛や肩こりもこの乳酸の蓄積が原因となり起こる現象です。

マッサージなどで血液循環を良くすることで筋肉中に溜まった乳酸が運びだされ解消します。

・アルコール発酵:酵母菌が行う呼吸:ブドウ糖 → アルコール + 二酸化炭素 

酒類に含まれるアルコールも発行により産生されます。

酵母菌というカビの一種が行う呼吸をアルコール発酵と呼びます。

ブドウ糖をピルビン酸に分解して水素エネルギーを取り出すところまでは乳酸発酵とプロセスは同じです。

その後、ピルビン酸に脱炭酸酵素が働いて二酸化炭素が発生してアセトアルデヒドという物質に変化して、最終的には水素と結合してエチルアルコールが生じます。

パンなどの発酵にも酵母菌のアルコール発酵が利用されています。

イースト菌などの酵母菌を入れたパン生地を温めておくと何倍にも膨らみますがこの時にアルコール発酵が行われて生じた二酸化炭素によってパン生地が膨らむのです。

これ以外にも、酢を生じる酢酸発酵などもありますがこれは酸素を使う発酵になります。

酒の蓋を開けておくと酸っぱくなるのはこの酢酸発酵が行われるからです。

また、腐るという現象も発酵の一種で、生じた物質が臭かったり

有害な物質であった時に腐る、つまり腐敗したとされるのです。

発酵にしろ腐敗にしろカビや細菌による代謝活動の一環なのです。

・好気呼吸(酸素呼吸):ブドウ糖+酸素 → 水 + 二酸化炭素 

酸素を使う呼吸を好気呼吸といい、この呼吸は三段階の反応を経ます。

第一段階は、乳酸発酵やアルコール発酵のようにブドウ糖がピルビン酸へ分解される反応が発生します。

第二段階では、何種類物もの脱水素酵素が働き多くの水素が取り出されますが、この反応をクエン酸回路と言います。

第三段階では、この取り出した水素を使いエネルギーを取り出す反応で、最終的にはこの水素は酸素と結合して水になります。

この反応を水素伝達系、又は電子伝達系と言います。

・ATP(アデノシン三リン酸)

生物は呼吸により生成したエネルギーをATPアデノシン三リン酸という化学物質で貯蔵します。

アデノシンという物質に3つのリン酸が結合したものでアデノシンはアデニンとリボースが結合して出来た物質です。

リン酸とリン酸との間にエネルギーが蓄えられておりこの結合を高エネルギーリン酸結合と呼びます。

生物はこの物質を使い筋肉を動かしたり生命を維持しているのです。

呼吸によりエネルギーが生じるとたくさんのATPが生成されますが1分子のブドウ糖を分解した場合、乳酸発酵やアルコール発酵では2分子のATPしか作られませんが、好気呼吸では38分子のATPを作り出すことが出来ます。

好気呼吸の反応の効率の良さがわかる事例です。