血液細胞

生物の定義

厳密に、生物と無生物を分けることは非常に困難です。

便宜上、下記の特徴を全て持っているものを生物と定義されています。

1:細胞で出来ていること。

生物を構成する最小の単位が細胞です。

アメーバなどのように1個の細胞から出来ている単細胞生物もあれば人間のように多細胞から出来ている生物もいますが全ての生物は細胞から出来ています。

2:酵素を持ち、代謝が行えること。

生きていくために必要な物質を取り込んで、これを分解したり合成したりする化学反応を代謝といいます。

全ての生物はこの代謝を行なっており、死んでしまうと代謝は止まってしまいます。

3:核酸を持ち、自己複製できること。

生物で最も重要な特徴は自己複製出来るということです。

つまり、自分の子孫を作るということです。

核酸は、その生物がどのような生物かを記した設計図です。

この設計図が無いと自己複製は出来ません。

4:刺激に対して反応できること。

外界からの刺激に対して何らかの反応を示すことを指します。

人間で言えば、医師が目に懐中電灯を当てて生死の確認をしますがこれは瞳の反応を見ています。

死んでしまうと反応が起こらないので生死の判定の一つとして利用されています。

ウィルス

生物の定義に完全に当てはまらないものがあり、ウィルスと言います。

インフルエンザ、はしか、エイズなどの病気の原因になるものです。

ウィルスは、細胞からは出来ていませんので、単独では代謝を行うことができません。

また、刺激に対しても無反応ですので、この意味では無生物と言えます。

しかし、ウィルスは自己複製ができるので生物と無生物の中間的な存在としてとらえられています。

細胞の仕組み

細胞小器官

細胞内の器官は様々な働きをしています。

エネルギーを作ったり、燃やしたり、廃棄したりと生存に必要な役割を個々の器官が持っており細胞内の構造を細胞小器官と呼んでいます。

核・・・設計図の管理

細胞内の代表的な小器官といえば核です。

核の中には非常に細かい糸状の構造が詰まっています。

この糸状の構造物を染色体と言います。

染色体は通常は細かい糸状をしていますが細胞分裂が始まると寄り集まって太く短くなります。

この染色体の役割は、設計図を保管しているデータベースのような存在で設計図に該当するのが核酸の一種であるDNAという物質です。

そのDNAを管理している器官が核なのです。

核を除いた部分を細胞質と呼んでいます。

ミトコンドリア・・・発電所

ミトコンドリアは、生物が生きていくために必要なエネルギーを作る発電所に相当する小器官です。

細胞のエネルギーは、エネルギーがいったんATP(アデノシン三リン酸)という物質で化学エネルギーという形に変換されます。

地球上の全ての生物はこのATPを利用しています。

このように生物に共通点があるのは、地球上の生物が全て同じ祖先から進化してきた証拠とも言えます。

動物であろうが植物であろうがこの構造は変わりません。

ただこのエネルギー変換と呼ばれる代謝である呼吸には種類があり酸素を使う好気呼吸(酸素呼吸)と酸素を使わない嫌気呼吸(無気呼吸)などがあります。

ミトコンドリアで行われているのは好気呼吸に該当します。

葉緑体・・・ブドウ糖の合成工場

光エネルギーを使いブドウ糖を合成する光合成を行います。

但し、動物や菌類は光合成を行わないので葉緑体はありません。

植物で、光合成を行う組織の細胞にだけ存在します。

葉緑体にはクロロフィルという緑色の色素が含まれておりこのため葉緑体を含む組織が緑色に見えるのです。

地球上のほとんどの生命体はこの光合成で産生されたブドウ糖を直接、あるいは間接的に利用して生きています。

小胞体・・・細胞内に張り巡らされた道路

小胞体は、光学顕微鏡では観察できず、電子顕微鏡でないと観察できない構造ですが薄い袋状の構造で細胞内に広がっています。

この中を物質が各器官に運ばれていきます。

肝細胞の小胞体では、有害な物質を無害な物質に変える解毒作用の働きがあります。

筋肉細胞の小胞体では、筋肉が収縮する時に必要なカルシウムイオンを蓄える働きもあります。

小胞体の表面にある小さな粒をリボソームと呼びます。

リボソーム・・・たんぱく質の合成

細胞内に最も多く含まれる物質は水ですが、その次に多く様々な構造体や酵素の主成分となっているのがたんぱく質です。

このたんぱく質を合成してくれる工場にあたるのがリボソームです。

細胞質中に散らばって存在しているリボソームもありますが小胞体の表面にもたくさんのリボソームが付着しています。

ちょうど道路脇にたくさんの工場が立ち並んでいるような形状です。

このリボゾームも小胞体と同じく、電子顕微鏡でないと観察できません。

ゴルジ体・・・物質の配送担当

リボソームで合成されたたんぱく質が小胞体を通じてゴルジ体へ運ばれます。

ゴルジ体で様々な糖が付け加えられ、この糖がマークとなり細胞内に留めておくのか細胞外に分泌されるのか分類されていきます。

消化酵素を分泌する細胞や、病原菌を攻撃する抗体を分泌するリンパ球では特にゴルジ体が発達しています。

液胞・・・貯蔵庫

細胞内で生成された物質を蓄えておく器官が液胞です。

若い細胞では小さいが古い細胞は大きく発達しています。

糖やイオン、アントシアンと呼ばれる色素などが貯蔵されています。

リソソーム・・・処理施設

細胞内の余分なものや細胞内に取り込んだ異物などを処理するのがリソソームです。

小さい袋のような構造で、様々な物を分解する酵素が詰まっています。

白血球などではこの器官が発達しています。

ペルオキシソーム・・・処理施設

リソソームと似た袋状の構造をしています。

細胞内に過酸化水素という危険物質が生じてしまうことがありますが

その危険な過酸化水素を分解するのがカタラーゼという酵素です。

このカタラーゼを含み、危険な過酸化水素を分解するのがペルオキシソームなのです。

細胞壁

細胞分裂に関与し、細胞を保護する働き。