植物性乳酸菌は、野菜や豆、米や麦などの植物素材を発酵させる乳酸菌のことを指し、日本では漬物や味噌、しょう油、さらには酒など米の発酵食品まで、さまざまな食品に含まれています。

乳酸菌にも、植物性と動物性があり、植物性は野菜や穀物を発酵させ味噌や漬物を作る乳酸菌で、動物性は乳など動物性素材を発酵させヨーグルトやチーズを作る乳酸菌を指します。

植物性乳酸菌のひとつであるラブレ菌は、1993年ルイ・パスツール医学研究センターによって発見されました。

この発見で、ラブレ菌の正式名称は、Lactobacillus brevis subspecies coagulans(ラクトバチルス ブレービス サブスピーシズ コアグランス)と命名されました。

京都の男性は全国2位の長寿である事実に注目し、京都人の好む漬物の中に健康維持に働く何かがあるるのではないかと考えた研究者が京都の漬物を一つ一つ調べ上げたのがきっかけで、その結果、すぐき漬けからラブレ菌が発見されました。

すぐき漬けとは、千枚漬け、紫葉漬けと並び、京都三大漬物として知られ、酸茎菜(すぐきな)というカブの一種を塩でつけ込んでつくられるすっぱい漬け物です。

またこの研究者とは、京都パストゥール研究所を設立した故・岸田綱太郎博士のことで、ラブレ菌を発見した学者として知られています。

昔から米や野菜などを中心とした食生活を送ってきた日本人は、味噌や漬物といった植物由来の発酵食品から乳酸菌を摂取して健康に役立ててきましたが、長い食経験から見ても日本人にとって植物性乳酸菌はとても馴染みが深いと言えます。

ラブレ菌の強さ

植物性乳酸菌は、動物性乳酸菌よりも腸の中で生き抜く力が強いものが多いとされていますが特にラブレ菌はその中でも際立った腸内生存率があります。

味噌や漬物などに含まれる植物性乳酸菌は、野菜や豆、米や麦などの植物素材を発酵させる乳酸菌ですが、栄養が乏しく、塩分など菌の成長を阻む成分が含まれているきびしい環境でも生育できる強い菌だと考えられています。

漬け物から発見されたラブレ菌は、塩分や酸度の高い過酷な環境で生き抜く強さを持っている乳酸菌ですが、多糖類をたくさん分泌するので、この成分が消化液に対して強い耐性を持つのではないかと考えられています。

ラブレ菌の効果と働き

この植物性乳酸菌の働きに研究者や医薬品メーカー、食品メーカーが注目し様々な研究がなされ、数々のラブレ菌の働きが発見されつつあります。

人間が持つ免疫力を強化するはたらきを持ちながら、生きて腸まで届く力が強いと考えられている植物性乳酸菌が人間の体内環境を正常化させる植物性乳酸菌の力に注目が集まっています。

・有機酸により腸管の新陳代謝が活発になり、栄養の消化・吸収が向上する。

・便通を整え、腸内環境をレベルアップするとともに肝臓の解毒作用を助ける。

・腸内で有機酸(乳酸、酢酸)を作り、大腸菌などの悪玉菌の増殖を抑制する。

・腸管免疫を高め、発がん・老化・自己免疫疾患・免疫力低下などの予防に寄与する。

・コレステロールを取り込んで、その血中への吸収を抑制する。

・ヒトのナチュラルキラー細胞(NK細胞)を活性化する作用、およびα‐インターフェロンの産生能力を高める。

植物性乳酸菌ラブレ菌を含む食品の解説

この中でも、現在ラブレ菌が最も注目されている働きが免疫力の向上です。

腸に届いたラブレ菌は腸内の免疫器官に作用してインターフェロンを生み出す力を強くすると言われています。

インターフェロンは、感染症から身体を守るNK細胞を活性化するため感染症予防にも期待が高まっている成分で、腸内でリンパ球を刺激してインターフェロンαをつくらせます。

そして、インターフェロンαがNK細胞を活性化させますが、NK細胞はナチュラルキラー細胞と呼ばれ、がん細胞やウイルスに感染した細胞を排除する働きを持ちます。

また、インターフェロンα自体にも、抗ウイルス作用、抗がん作用などの働きがあると言われており、ラブレ菌を摂取することで、免疫力の向上に役立つと考えられています。

植物性乳酸菌とは?

植物性乳酸菌は、野菜や豆、米や麦などの植物素材を発酵させる乳酸菌のことで、日本では漬物や味噌、しょう油、さらには酒など米の発酵食品まで、さまざまな食品に含まれている一方、発酵した乳に生育するものは動物性乳酸菌と呼び、それぞれ区別しています。

動物性乳酸菌の主なエサは、乳に含まれる乳糖で、植物性乳酸菌は、野菜や大豆、米などに含まれるブドウ糖、果糖、ショ糖、麦芽糖などをエサにできます。

また、動物性乳酸菌の種類は約20種類ほどですが、植物性乳酸菌はその約10倍の種類があるといわれています。

植物性乳酸菌の働き

植物性乳酸菌の健康効果としてよく知られているのが、腸の環境を整える整腸作用です。

他にも、免疫を活性化させる作用、がん予防効果、抗菌作用など、その働きは実にさまざまですが、植物性乳酸菌は動物性乳酸菌にくらべ、より活性が高いものがあるのではないかと期待されています。

植物性乳酸菌の特徴

植物性乳酸菌が生育する食物は乳に比べ栄養が豊かではなく、塩分やタンニン系化合物など、その成長を阻む成分も含まれています。

しかし、植物性乳酸菌は、そのような過酷な環境でもたくましく生き抜いているのです。

したがって、植物性乳酸菌はその「強さ」から人間の体内の胃酸や消化液といった過酷な環境をくぐり抜け、生きて腸まで届く確率が高くなると考えられています。

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