弧を描く女性

ホルモンが体内の恒常性を保っている。

体内の状態を一定に保つことを恒常性と言いますが、ホルモンは体内の恒常性を保つ働きをしています。

ホルモンの基礎知識

この恒常性のメカニズムは、分泌器官からホルモンが分泌され血流に乗り内臓や組織へ到達して働きを促進したり抑制したりします。

この分泌器官は、内分泌器官と呼ばれ、脳の視床下部や下垂体、甲状腺、副甲状腺、副腎、膵臓、女性の場合は卵巣、男性の場合は睾丸があげられます。

これら内分泌器官から分泌されるホルモンの数は40種類以上に及ぶとされています。

卵胞ホルモンの働きは体を女性らしくする

下垂体から分泌されるホルモンには性刺激ホルモンがあります。

このホルモンには卵胞刺激ホルモンと黄体形成ホルモンがあります。

卵胞刺激ホルモンは、卵巣に働きかけて原始卵胞を成熟させて卵胞ホルモン(エストロゲン)の分泌を促します。

卵胞ホルモンは、思春期に女性らしい丸みをおびた体をつくる働きがあります。

子宮内膜を増殖させて月経を起こしたり、排卵前には子宮頚管の分泌液を増やして、精子が子宮の中に入りやすいように手助けします。

その他、女性の健康を守る働きもあり、コレステロールの増加を抑えて動脈硬化を防いでいるのもその一つです。

このホルモンのおかげで、女性は男性に比べて、狭心症や脳血管性の病気など、生活習慣病にかかるにくいとされています。

ただしこの作用は、卵胞ホルモンが分泌されている間だけで、更年期を過ぎて分泌されなくなると、生活習慣病は増加するとされています。

また、骨にカルシウムを蓄えるのも卵胞ホルモンの役割とされます。

閉経後に骨粗鬆症や動脈硬化が増えるのも、卵巣機能の衰えによって卵胞ホルモンが減少するのが原因とされています。

黄体ホルモンの働き

黄体形成ホルモンは、卵胞刺激ホルモンと協力して排卵を促します。

排卵時には、黄体形成ホルモンの分泌はピークに達し排卵後には卵子を排出した卵胞を黄体に変えるように促します。

この時に分泌されるホルモンが黄体ホルモン(プロゲステロン)です。

黄体ホルモンの大切な役割は、子宮内膜に受精卵が着床しやすいように働きかけ妊娠を助けることです。

子宮内膜に受精卵が着床して妊娠が成立すると、胎盤が完成するまで黄体ホルモンの分泌は続き子宮の状態を保ちます。

一方で、逆に妊娠が成立しなかった場合は、約2週間後に黄体ホルモンの分泌は止まり、不要になった子宮内膜は月経血となって排出されるのです。

その他、脳の体温中枢に働きかけて体温を上げる作用があります。

排卵後に体温が上がり月経時に下がるのはこのためで、基礎体温はこの働きを利用しています。

ホルモンが決める女性のサイクル

女性の体は、卵巣から分泌される女性ホルモンである卵胞ホルモンと黄体ホルモンによってコントロールされています。

卵胞ホルモンの分泌が十分な間は女性らしい体が保たれ黄体ホルモンの助けによって妊娠に必要な環境が保たれます。

しかし、女性ホルモン、特に卵胞ホルモンが低下すると更年期特有の症状や生活習慣病で悩む女性が増えてきます。

これは、女性の健康は女性ホルモンが大きな鍵を握る左証となります。