病院

定期健診の制度化と内容の充実により妊娠中の様々な異常を早期に発見できるようになりました。

30代、40代の妊婦さんの場合、流産や切迫流産、切迫早産、妊娠中毒症などのトラブルが起こる確率が20代の人に比べて高くなるので定期健診をきちんと受けられますことをおすすめいたします。

定期健診の費用は健康保険の対象外なので全て自己負担となりますが一部の定期健診が公費負担で受けられる受診票を母子手帳と一緒にもらえます。

妊娠初期~中期 (4週間に1回)

毎回行う検査

  • 体重測定
  • 血圧検査
  • 尿タンパク・糖の検査
  • 浮腫の検査

4ヶ月以降:胎児心音

5ヶ月以降:腹囲、子宮底長測定

初期に行う検査

  • 血液型検査
  • 梅毒血清反応検査
  • B型肝炎の検査
  • 風疹抗体検査
  • 貧血検査
  • 超音波検査

必要に応じて行う検査

  • 成人T細胞 白血病の検査
  • C型肝炎の検査
  • HIVの検査
  • トキソプラズマ症の検査
  • 子宮がんの検査

中期に行う検査 (2週間に1回)

  • 貧血検査
  • 超音波検査

後期に行う検査

  • 貧血検査
  • 超音波検査

必要に応じて行う検査

  • 内診
  • 糖負荷試験
  • 膣分泌培養

後期36週~39週(毎週)

  • 毎回行う検査
  • 内診
  • 必要に応じて行う検査
  • ノンストレス検査

出生前診断について

心身ともに健常な子供が生まれてくるかどうかを調べる検査に超音波検査の他に、羊水穿刺検査、絨毛検査、トリプルマーカー・スクリーニングなどの方法があります。

これらでわかるのはダウン症候群などの染色体異常や先天性代謝異常などごく一部の病気についてだけです。

胎児の異常には、目で見える外表奇形と目で見えない部分の奇形染色体異常、代謝異常、精神遅滞などがあります。

これらが起こる確率は、母親の年齢とともに上がります。

例えば、ダウン症候群の子供が生まれる確率は

母親が25歳~29歳で1200人に1人

30歳~34歳で900人に1人

35歳~39歳で300人に1人

40歳~44歳で100人に1人

45歳~49歳で40人に1人と言われています。

羊水穿刺検査

ダウン症候群などの染色体異常や先天性代謝異常を発見できる検査です。

妊婦さんの腹部に細い針を刺して子宮内の羊水をとり羊水に浮いている赤ちゃんの剥離細胞を取り出して培養して染色体を検査します。

妊娠15週~18週ごろに行い、結果は3~4週間後に出ます。

検査で流産や感染を起こす危険性があるため、以前に染色体異常や先天性異常の赤ちゃんを妊娠・出産した人35歳~40歳以上の高年齢の妊婦さんなど可能性が高い人が対象になります。

絨毛検査

絨毛(胎盤の元になる組織)の細胞をとって染色体を調べる検査です。

羊水穿刺検査とほぼ同じ内容を調べます。

妊娠3ヶ月後に行うため、羊水穿刺検査よりも早くわかるという利点がありますが出血や流産などの危険性はやや高くなります。

トリプルマーカー・スクリーニング

ダウン症候群や神経管欠損症である確率が高いか低いかを知ることが出来る検査です。

方法は、妊娠15~18週の頃の妊婦さんの血液を検査します。

約1週間後に検査結果が出て検査が陰性であれば確率は低く陽性であれば確率は高くなります。

陽性の場合でも必ず異常が出るというわけではなくあくまで確率が高くなるということなので正確さを求めるならば羊水穿刺検査を受けることになります。

胎児血検査

妊娠中期以降に超音波で見ながら胎児の血や組織を取り調べます。

羊水穿刺検査よりも出血や胎児の徐脈、感染の危険があるためこの検査の対象者は限られます。

重症の血液疾患や代謝疾患などを知ることができます。