アルファベット D

B型肝炎ウィルスからHBs抗原の殻を借りて増殖し肝炎を重症化させるウィルスとされます。

D型肝炎ウイルスも血液を介して感染しますが、他のB型肝炎ウイルスやC型肝炎ウイルスとは違いD型単体のウイルスだけでは感染、増殖できないとされます。

B型肝炎ウイルスと共存する形で感染、発病します。

B型とD型同時に感染した場合はB型肝炎より重症化しやすく急性肝炎が劇症化しやすいので注意が必要です。

発症頻度

アジアは、B型肝炎の多発地域ですが、D型肝炎ウィルス(HDV)の陽性率は低く日本ではB型肝炎ウィルスのキャリアの0.4%、250人に一人が陽性と言われています。

感染経路

殆どが血液感染とされ、輸血を通じてB型とD型のウィルスに同時感染するケースとHBVキャリアだった人がD型肝炎ウィルスに重感染するケースがあるとされます。

経過

同時感染では通常、B型肝炎ウィルスが一過性感染ですむため、B型肝炎が治るとD型肝炎も治り慢性化するケースは稀であるとされます。

2種類の急性肝炎が同時に起こるため、重症化しやすく劇症肝炎になる率も高いため注意が必要とされます。

HBVキャリアに重感染した場合、劇症化が高確率で起こるとされます。

この場合には、慢性化する率も高くなり約70%の方が同時にB型とD型の肝炎ウィルスのキャリアになるとされています。

治療法

B型肝炎ウィルスを体から除けば、同時にD型肝炎ウィルスも排除されるため、B型肝炎の治療が行われます。

現状

南イタリアでは、慢性B型肝炎患者の過半数がD型肝炎ウィルスに重感染しているとされます。

地中海沿岸、米国西海岸、スカンジナビア半島、南米アマゾン流域が陽性率が高いとされ、輸入血液製剤からの感染が問題視されています。

D型肝炎ウィルスと劇症肝炎の関係

B型肝炎ウィルスのキャリアが輸血などでD型肝炎ウィルスに重感染すると、GOT、GPTなどの上昇を伴う急性D型肝炎を発症し劇症肝炎に移行するケースもあるとされています。

欧米では、B型劇症肝炎の約30%にD型肝炎ウィルスの重感染が確認されD型肝炎ウィルスは劇症肝炎の原因ウィルスであると考えられています。

日本では、1972年より、輸血用血液のHBs抗原スクリーニングが開始され1990年からはHBc抗体の値が高い血液も輸血に使用されていません。

現在ではB型肝炎ウィルスが陽性の血液が輸血される確率は0.1%以下とされています。

肝炎の検査についての解説