HCV(C型肝炎)

(提供元:国立感染症研究)

C型慢性肝炎とは、肝炎を起こすC型肝炎ウイルスの感染により、6ヵ月以上にわたって肝臓の炎症が続き、細胞が壊れて肝臓の働きが悪くなる病気です。

放置しておくと、長い経過のうちに肝硬変や肝がんに進行しやすいとされます。

発生頻度

日本の急性肝炎の20%、劇症肝炎の50%、慢性肝炎の60%がC型肝炎ウィルス(HCV)によるものとされています。

HCVに感染しているキャリアは、HCV抗体検査で陽性と判定されますが、その陽性率は40歳以下で0~1%、41~60歳で1~2%、61歳以上で3%と日本では高齢者ほど高くなっているとされています。

全体では、人口の1.5%で約200万人のキャリアが全国に存在すると言われています。

このうちで、C型慢性肝炎が約100万人、肝硬変が約25万人、肝がんが約2万5千人と推定され年間2万5千人が肝硬変や肝がんで死亡しているとされています。

残る70万人は肝炎を起こしていない無症候性キャリアとされ、いずれ慢性肝炎を発症する事が確実視され、肝硬変や肝がんへの進行を食い止める必要があります。

感染経路

約半数が輸血や血液製剤による輸血後肝炎、残りの半分が輸血以外のルートによる散発性肝炎とされています。

散発性肝炎もほとんどが過去の予防接種や鍼治療などによる血液感染とみられ性行為による感染はごく稀であるとされています。

B型肝炎では配偶者がキャリアの場合、1年以内に感染する確率は3分の2組に上りますが、C型肝炎では一生感染しないか、感染しても50分の1組以下とされます。

これは同じキャリアでも、C型はB型に比べて血液中のウィルス量がはるかに少なく精液などの体液に出てくる量が微量であるからであるとされます。

B型肝炎では高率に登る母子感染もC型では2%に過ぎません。

医療現場で注射針を使い捨てにすることが常識になって以降は輸血以外で感染するケースは0に近づいているとされます。

C型抗体の検査や遺伝子検査が始まって以降は輸血によって感染する例もほとんどなくなったとされます。

ただ、1989年以降に手術を受けた人は、10%の確率でC型肝炎に感染しているとされます。

現在は自覚症状や肝機能検査値に異常が無くても今後の経過に注意が必要です。

経過

輸血などによる感染後、平均40日ほどの潜伏期間をおいて急性肝炎を発症します。

その内、半数は全身倦怠感、食欲不振、黄疸、などを伴う明らかな、輸血後肝炎を起こしますが、半数は自覚症状が出ないまま肝炎がおさまります。

以上のように、急性肝炎の症状が軽いことがA型肝炎やB型肝炎と異なる特徴でそこにC型肝炎のこわさがあるとされます。

急性肝炎であらわれる症状は、リンパ球などがウィルスを攻撃する際にウィルスの巣食った肝細胞を破壊して排除をしている証となります。

壊れた肝細胞はやがて再生するので、ウィルスが排除され肝機能は正常に戻ります。

C型急雨性肝炎では、このような強い免役反応は起こりません。

これは、B型肝炎ウィルスが赤ちゃんの肝細胞に住み着く際の免疫寛容に似て、ウィルスが十分に排除されず肝細胞に住み着いてしまいます。

つまり、C型肝炎は成人後の感染でも慢性化しやすいのです。

輸血後肝炎の25%、散発性肝炎の40%の患者は治るとされます。

散発性肝炎の方が治りやすいのは、注射針に付着した血液の量と輸血の量を比較した通り体内に入ったウィルスの量が少ないためと考えられています。

残る患者さんは、GOT、GPTなどが正常値で安定した肝炎の休止期に入り無症候性キャリアとなりますが、平均10年ほどで肝炎が増悪する再活動記に入り慢性肝炎に移行すると言われています。

このように、急性肝炎からキャリアを経て慢性肝炎に移行する人は輸血後肝炎の75%、散発性肝炎の60%とされています。

C型慢性肝炎、肝硬変は肝がんの可能性が高まる

C型慢性肝炎では、B型慢性肝炎に見られるHBe抗原のセロコンバージョンのようにウィルスが自然に増殖をやめる減少が殆ど無いとされます。

このため、C型慢性肝炎の患者の40%が10年の内に肝硬変に進展し更に10を経て25%に肝がんが発生すると言われています。

慢性肝炎から肝がんになる人も5%いるとされ肝がんの発生率は30%以上になるとされます。

この肝がんの発生率は、慢性肝炎になって以降の年数が長くなるほど上昇し頭打ちになることがないとされています。

治療法

C型慢性肝炎では、安静と食事療法を中心としながらも肝庇護薬を用いてGOTやGPT値を低く抑える方法がとられるのが普通のようです。

また、インターフェロンにリバビンという内服薬を併用することで抗ウィルス効果が増強されることが確認されているようです。

ウルソデオキシコール酸は、慢性肝炎には有効ではないとされてきましたが従来の4倍の量でC型慢性肝炎に効くことも確認されているようです。

C型慢性肝炎は、症状がおだやかな為、治療の必要は無いとされていますが慢性化したことに気づかず肝臓の線維化が進むと

インターフェロンの効き目が悪くなるので経過観察が大切であるとされます。

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