聴診器とファイル

胃炎とは胃の粘膜がさまざまな原因で急激に荒れ、むくみやただれなどができる炎症性の病変です。

外因性急性胃炎と内因性急性胃炎と分けることができます。

急性胃炎の主な原因

暴飲暴食、病原菌の付着した食べ物や毒物、精神的・肉体的ストレス、薬剤などの化学物質の服用、刺激の強い飲料の摂取、特定の食物によるアレルギー反応、寄生虫の感染などが原因として考えられています。

また、ストレスや不安が原因で急性胃炎になることもあります。

心配事が重なって激しい胃の痛みを感じたり、胃の検査後、胃がんの宣告を受けるのではないかと本当に胃が痛み吐血したり、胃は心の負担、重荷を反映します。

これらは、神経性の急性胃炎で現代は暴飲暴食よりもこうしたストレスが原因になることも多いようです。

急性胃炎の主な症状

胃が重くなる、みずおちが痛んだり、吐き気や下痢を伴うこともあります。

胃の粘膜に浮腫、びらんなどが起こり、それに伴って胃のあたりに激しい痛み、吐き気、嘔吐、発熱などの強い症状が急激にあらわれる特徴です。

これらの症状は原因となるものにより異なり、痛みの持続時間も異なります。

適正な食事や安静により2~3日でよくなることが普通ですがチフスや胆石、虫垂炎の初期症状に似ているので素人判断は危険です。

胆石は間欠的にみずおちの右側が痛み、虫垂炎は時間がたつにつれみずおちから右下腹部に痛みが移動していきます。

一方、膵臓(すいぞう)はみずおちの左側が痛むことが多く背部にも痛みが走ります。

主な検査と療法

現れた症状から急性胃炎を疑いますが決め手となるのは胃内視鏡検査です。

療法としては前述した原因を取り除くことが重要です。

特に喫煙は胃粘膜の血流を低下させ、粘液の分泌を減弱させるので避けた方が宜しいかもしれません。

軽症の場合は、内服薬での治療が一般的です。

ヘリコバクタ―・ピロリ菌

ヘリコバクタ―・ピロリ菌という細菌が、胃の粘膜で発見され強い胃酸の中でも生きていける強い菌であることが確認されました。

胃炎や胃潰瘍、胃がんの一因子として多くの研究がなされています。

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慢性胃炎の治療

慢性胃炎を進行させないためには、規則正しい生活が基本であるとされています。

慢性胃炎の治療にあたっては、胃酸の多少により治療法が異なるとされています。

胃酸の分泌が多すぎる場合と少なすぎる場合あるいは無酸の場合に分けて解説します。

胃液分泌が多い場合

萎縮が幽門前庭部にとどまり、びらんや表層部の発疹など炎症が強い症状が出て、若い人や壮年によくみられます。

病院での治療は、多すぎる胃酸と炎症を抑える目的で行われます。

胃液の分泌を高めない食品を採ることが第一とされています。

例えば、おかゆ、うどん、まかろに、とうふなどがあげられます。

一方、肉のスープ、味噌汁、菓子、生野菜などは胃液の分泌を高めるので避ける必要があるとされています。

香辛料やアルコール、たばこも厳禁です。

薬は、主として制酸剤が使用されるほか自律神経の興奮をやわらげて胃液の分泌を抑える自律神経遮断剤も用いられます。

胃液の分泌が低いか無酸の場合

胃液の分泌が減ってしまうため、腹痛は少ないとされています。

そのかわりに胃が張り、ゲップが出て、慢性的な消化不良のような状態になります。

病院での治療は、萎縮がそれ以上進まないようにすること胃の働きを盛んにすることが目的になります。

1回の食事量を減らし、とうふや鶏肉、白身の魚など消化がよく栄養価の高い食品をとるように指導を受けます。

無酸性の場合は胃液の殺菌能力が著しく落ちているので生物を食べ過ぎないように、スープなどは胃の粘膜を適度に刺激するので良い食事とされています。

カレー、わさび、唐辛子などの香辛料やアルコールも適量ならば胃液の分泌を促すので支障は無いとされています。

ただし、煙草は胃を荒らすので厳禁とされています。

また、年2回くらいのX線検査を受けて胃がんに移行していないかどうかの確かめておく必要があります。

急性胃炎の治療

急性胃炎の症状は、胃の張り、みずおちの痛み、頭痛やめまい、吐き気などがあげられます。

大抵、2~3日でこうした症状は無くなりますが食欲不振や全身のだるさは1週間ぐらい続きます。

治療としては、腐ったものやアレルギー性のものを食べた場合はそれをいち早く取り除きます。

吐き気のある時は、ぬるま湯を飲んでから中指と親指をのどに突っ込んで刺激するとたいていは吐き出すことができます。

暴飲暴食が原因にしろ、有害物質が原因にしろ最も効果があるのが食事療法で、健康な成人なら24時間ぐらい絶食し、その後は白湯や牛乳、果汁など水分だけを取るようにします。

症状が治まったら半熟卵や野菜スープ、かゆなど半流動食を取るようにしていけば、特に薬を使わなくても治ってしまうと言われています。

子どもや健康ではない人は軽症の場合でも普通食に戻るのが早過ぎると再発する恐れがあり慢性胃炎に移行することがあるので最低1週間は普通食は避けるようにします。

虫垂炎胆石症、チフスなども初期症状が急性胃炎と似た症状を起こすので素人判断は危険です。

お年寄りの場合は、絶食による衰弱を防ぐために電解質やブドウ糖の入った補液を行うことがあります。

必ず医師の診断を受けるようにしましょう。