酸化 錆

酸素は必要不可欠だが酸化すると害になる

切ってしばらく置いた野菜や果物の表面は茶色に変色し、水に濡れた鉄が赤く錆びたり、出しっぱなしのバターの表面は黄色くなりますが、こうした現象は、全て空気中の酸素と果物や野菜、鉄やバターの成分が結合して変質したことが原因です。

酸素には結合した物質の性質を変質させてしまう作用があり、この作用を酸化といいます。

そして、鉄が錆びるとボロボロになり、食べ物が酸化すると風味が落ちたりするように物質が酸化した状態というのは劣化した状態と同じです。

この酸化とは、人間の体の中でも起きていることで人体を構成する細胞を構成するタンパク質や脂質も同様に酸化するのです。

身近な例だと、日焼けがシミになって残ったり年をとると老人斑といわれるシミが出来るのは体の中で起こる細胞レベルの酸化が原因なのです。

この酸化は、老化の大きな原因の一つで、酸素にさらされる時間が長ければ長いほど劣化という老化が進むのです。

しかし、人間は好気性生物であり、酸素がなければ生きていけません。

脳は5分間酸欠状態が続くと、大きな障害が残ります。

また、血行が悪くなり筋肉が酸欠状態になると、疲労物質の乳酸がたまり肩こりや腰痛の原因ともなります。

血液中に含まれた酸素が体の隅々まで行き渡るからこそ人間はエネルギーを得られ生きて行けます。

酸素を吸収しなければ生きていけない人間にとって酸化は逃れることが出来ない宿命とも言えます。

酸化が劣化につながる理由

酸化の定義とは、物質が酸素と化合することで広義の解釈では物質から電子が奪われるという変化を総称することを指します。

物質から電子が奪われるとは具体的には原子核のまわりには電子があり、数が偶数ならば安定し奇数ならば不安定になり、電子が奪われることで物質は不安定になります。

酸素は電子の数が奇数のため、常に他の物質の電子を奪うという特徴があります。

電子を奪われた物質は不安定になるため、別の物質の電子を奪おうとします。

この電子を奪う連鎖を酸化の連鎖といいます。

体の中で、この酸化の連鎖が起こると酸化された細胞は不安定になるだけでなく性質も変質して本来の機能を発揮できなくなります。

その結果、細胞や組織の機能が低下して老化や病気の原因になるのです。

好気性生物

生命活動に酸素を必要とする生物のことを指す言葉です。

反対に、酸素を使わない生物を嫌気性生物と言います。

嫌気性生物は、糖質やタンパク質を発行させることでエネルギーを作り出し好気性生物の場合と比べるとエネルギー生成高率が低いとされています。

好気性細菌と嫌気性細菌についての解説はコチラ

乳酸

筋肉の疲労や痛みを引き起こす原因物質です。

激しい筋肉運動が行われた時、エネルギーを生成するためにブドウ糖が分解されピルビン酸になりますが、酸素が充分でないとピルビン酸が乳酸になり、筋肉中に溜まります。

この筋肉中の乳酸は、休息時に肝臓や腎臓でブドウ糖に再生されます。