血液の循環

鉄のプロフィール

  • 推定必要量 男性:6.5mg 女性:9.0mg
  • 推奨量   男性:7.5mg 女性:10.5mg
  • 目安量   無し
  • 上限量   男性:50mg 女性:40mg

作用

  • 体内や脳に酸素を運ぶ赤血球中のヘモグロビンの構成要素となる。
  • 粘膜の免疫力を高める。

欠乏時の症状

  • 鉄欠乏性貧血を起こす。
  • 動悸や息切れと疲労感が出る。
  • 肌に赤味が無くなる。
  • 皮膚がもろくなり、爪が変形する。

過剰摂取

・肝臓、膵臓、心臓、副腎、皮膚など全身に蓄積され肌の色が黒くなり肝臓障害や糖尿病、不整脈が起こりやすくなる。

注意

女性は月経による出血で鉄を失うため不足がちになります。

妊娠中の推定必要量は一日あたり11mg多めの21.5mg必要とされる。

体内での貯蔵場所

体内に吸収された鉄の内、約60%は血液中で赤血球のヘモグロビンを形成しています。

また、約20~25%は貯蔵鉄としてフェリチンまたはクモシリデンと結合して肝臓、脾臓、骨髄、腸などに貯められています。

ヘモグロビンは、全身の細胞がエネルギー源として必要とする酸素を運ぶ役割を果たしています。

鉄が不足すると肝臓や脾臓に貯蔵されている鉄が消費されます。

血液以外でも使われる鉄

体内の鉄はケガなどで出血することにより失われますが排尿や排便でも鉄は排出されます。

尿中には0.1mg、便中には0.5mgの鉄が含まれています。

他にもはがれた皮膚や抜け毛、汗などに含まれます。

出血が無くても、1日あたり1~1.5mgの鉄が失われるとされています。

月経で失われる鉄

正常な月経の場合、最大で60~80mlの出血があるとされます。

血液1mlあたり0.4mgの鉄が含まれているとされ約25~30mgの鉄が一度の月経で失われるとされています。

成人女性の鉄の1日平均推定量は9mgとされていますのでその流出される鉄の多さが際立ちます。

鉄は体内で何度も再利用されますが女性は不足がちなので注意が必要です。

冷えや肌のくすみとの関係

思春期の女性は急な成長と月経により鉄不足になりがちです。

脳や心臓に優先的に血液は送られるので皮膚の血流は悪くなり肌はくすみます。

鉄分不足によるヘモグロビンの減少は、全身の血行が悪くなるので冷え性にもなりやすくなります。

鉄の効果

鉄は全身に酸素を運ぶ役割をし、この役割を果す鉄を機能鉄と言います。

血液中の赤血球のヘモグロビンの構成要素になっています。

機能鉄となるのは体内にある約3.5g~4.5gの鉄の内約60%で鉄の総量の約2割は貯蔵鉄として肝臓や脾臓に貯蔵されています。

鉄が不足するとヘモグロビンの不足につながり体内への酸素の供給に障害が出ます。

疲労感や息切れなど筋肉の酸素不足を原因とする症状の他記憶力や学習能力の低下、情緒不安帯など脳内の酸素不足を原因とする症状へとつながる可能性があります。

血液は皮膚より脳や心筋へ優先的に供給されるので皮膚への血流も不足します。

鉄の欠乏時に起こる症状

1:貧血

血液中の鉄が不足すると臓器に蓄えられた貯蔵鉄が使われます。

鉄不足が続くと、ヘモグロビンの生産力が低下し鉄欠乏性貧血を起こします。

2:口内炎

鉄は口内などの粘膜の維持、免疫力の維持に使われていますが不足すると免疫力が低下して口内炎が出来やすくなります。

3:食欲不振

全身の酸素が不足すると食力の減退や疲労感などがあらわれます。

鉄が不足すると酸素が届きにくくなるので補給する必要があります。

4:動悸・めまい

鉄が足りないと、血液の循環を良くして多くの酸素を送り込むため心臓に過度な負担がかかります。

過度な負担は、動悸、めまいにつながります。

5:疲労

血中の鉄が減るとヘモグロビンの減少につながるので筋肉組織への酸素の供給が不十分になり疲れやすくなります。

体内でのリサイクル

鉄は1日20mg~25mgがヘモグロビンになります。

成人が1日に吸収できる鉄の量は1.5mg程度しかありません。

そのため、古い赤血球中の鉄が排泄されずに新しい赤血球にリサイクルして使われています。

吸収しやすい鉄

食物中に含まれる鉄には2種類あり、肉や魚に含まれるヘム鉄と野菜などに含まれる非ヘム鉄があります。

ヘム鉄の吸収率が10~20%であるのに対して非ヘム鉄の吸収率は5~10%程度となります。

同じ食品だと動物性たんぱく質からの方が効率的に吸収できます。

鉄の1日の推定必要量6.5mgを摂るのに必要な食物の量

・ほうれん草325g(2束) ・煮干し:36g ・牛レバー:163g ・豚レバー50g

・きなこ:71g ・アーモンド:138g