麻疹ウイルス

(提供元:国立感染症研究)

麻疹(はしか)は極めて伝染力が強いウィルスによる感染症で、子供がかかる病気ですが大人がかかると重症化し脳炎や肺炎などを起こします。

感染力が極めて強く、死亡することもある重症の感染症です。

空気感染、飛沫(ひまつ)感染、接触感染、いずれの方法によっても感染し、好発年齢は1歳代が最も多く、次いで6〜11カ月、2歳の順です。

近年、成人麻疹の増加が問題となっており、10〜20代での発症が多く報告されています。

ワクチンが無い時代は30年おきに子どもと大人が流行を繰り返し多くの成人が死亡し天然痘より恐れられていました。

子供の時にかかると一生免疫が持続し2回目の麻疹には感染しません。

ワクチンが開発されたことにより子供の感染も防げるようになりました。

ワクチンウィルスは体の中で増殖しますが体外へ排出され他者を感染させることはありません。

細菌の研究でワクチンを受けた人も時間の経過で免疫が低下し野生株のウィルスに自然感染し症状は出ないものの免疫が強められていたことがわかりました。

つまり、野生に存在するウィルスによる追加免疫効果がなされていたのです。

麻疹ワクチンは成人になってからの2回目の摂取が推奨されています。

麻疹ウィルスは飛沫に混じって屋内で人が多い所で感染することが多いと考えられています。

マスクと薬と体温計

症状は、10〜12日の潜伏期ののち、発熱で発症し、発熱期は咳(せき)、鼻水、結膜炎(けつまくえん)症状が強く、38℃以上の発熱が数日続きます。

病気の経過中、いちばん感染力が強い時期でその後、いったん解熱傾向を示しますが、すぐに耳後部付近から発疹が現れるとともに、39℃以上の発熱が数日続きます。

発疹出現前後1、2日間に、口腔粘膜(臼歯(きゅうし)の横付近)に白い粘膜疹(コプリック斑)が現れます。

この粘膜疹は麻疹に特徴的であるため、これを確認して麻疹と臨床診断されることがほとんどです。

発疹はその後、顔面、体幹、手足に広がって全身の発疹となり、数日後、色素沈着を残して回復に向かいます。

予防法は、ワクチンを接種して発症そのものを予防することが最も重要で、接種時期は、1歳になったらできる限り早く接種することが望まれます。