SARSウイルス

(提供元:国立感染症研究)

重症正呼吸器症候群であるSARSが流行しましたがこの時全世界で8千人の患者が確認されました。

中国5327人、香港1755人、台湾346人、カナダ251人、シンガポール238人、ベトナム63人、アメリカ27人、フィリピン14人、タイ9人、ドイツ9人、フランス7人と先進国でも患者が出ているのに日本人はゼロでした。

アメリカから中国への年間旅行数は230万人で感染者は27人いたのに対して日本から中国へは年間310万人が旅行しているのに患者はゼロでした。

SARSの感染経路

SARSは呼吸器の病気であり、ウィルスはインフルエンザと同様に上気道で増えてから気道を下り気管支・肺まで到達して肺の粘膜でのみ増殖すると考えられています

しかし、研究が進んだ現在では、このウィルスは腸管でも増えることがわかりました。

ウィルスはのどで増殖してから血液を介して肺や腸管まで到達して到達した部位で増殖していると考えられています。

試験管

局所感染ではなく全身感染症であると考えられています。

ウィルスの全身感染症では体内で増殖する細胞と体外へ感染を広める細胞は異なるとされます。

肺で増えたウィルスは肺炎を起こし、症状の咳として飛び出す飛沫にふくまれたり腸で増えた細胞で増えたウィルスは下痢便に大量に含まれます。

中国への旅行者がSARSにかかった場所で考えられる経路は飛沫感染ではなく糞便に含まれるウィルスが感染したと考えられています。

日本人の感染が少なかったのは、握手の習慣がなく手の接触が少ないことと清潔に気を使う国民性が感染を抑制したのではないかと考えられています。

汚染された物を触ることによる感染のリスクを減らすために、CDCは石鹸と水で十分に手を洗うことを勧めています。