人間の鼻

主な働き

  1. 空気を取り入れる。
  2. 取り入れた空気を加温、加湿する。
  3. 空気中のチリを除去する。
  4. においを感じる。


鼻の構造:3つの層から成る空気の通り道

鼻は空気を取り入れるための呼吸器官であり臭いをかいだりするための嗅覚器官でもあります。

入口付近は鼻孔といい、鼻孔を含めた鼻の空洞全体を鼻腔と呼びます。

鼻腔は上鼻甲介、中鼻甲介、下鼻甲介によって、上鼻道、中鼻道、下鼻道という3層の空気の通り道に分けられています。

吸った空気は主にいちばん上の上鼻道を通って肺に向かいます。

反対に、吐き出された空気は主に下の中鼻道と下鼻道を通って排出されます。

鼻は温度調節弁:冷気から肺を守る

鼻腔には、空気を取り入れたり、吐きだしたりするだけではなく吸い込んだ空気のチリや埃を取り除くという大切な役割があります。

鼻道や鼻孔に生えている鼻毛がエアフィルターの役割を果たします。

また、鼻道は、気管支や肺に冷たい空気が入らないように空気を加温・加湿する働きも持っています。

鼻道を通過した空気は、温度25~37度、湿度35~80%に調節され快適な状態となって気管支に送り込まれています。

鼻腔は、人体にとってエアコンのような働きをします。

内部でつながる目・鼻・耳

眼と鼻は鼻涙管で連絡して、涙腺から出た涙の量が多い時は鼻涙管を経て鼻の穴から外に出ます。

耳と鼻は耳管という管でつながっています。

耳管は普段は閉じていますが、中耳や内耳のゴミを鼻から外に取り出したり音を逃したりする役目を持っています。

体内と体外の気圧差があって耳が鳴る時も耳管が開いて気圧を調整しています。

人間の嗅覚は、哺乳類の中でもかなり劣っています。

犬の嗅覚受容細胞の数は約五億あるのに対して人間のそれはわずかに約五百万で100分の1の能力でしかありません。

ニオイを感じる仕組み

臭いを感じる嗅覚細胞:三千~一万種類のにおいを識別できる

・においを感じるメカニズム

上鼻道の天井には、嗅粘膜という嗅覚器があり、嗅粘膜は切手1枚ほどの大きさしかありませんが、これが臭いの受容器で鼻に入ったニオイは全てここで感じます。

目には見えませんが、人間が感じるにニオイは、におい分子という化学物質で、におい分子は揮発性で、ニオイを発する物体から離れて空気中を漂います。

例えばバラの花があったとしたら、空気中にはバラから放たれた、におい分子が無数に漂っていて、花で空気を吸うと空気とともにニオイ分子も鼻の中に取り込まれます。

嗅粘膜には特殊な粘液を分泌する嗅腺(ボーマン腺)を持っています。

鼻に入った細かな臭い分子は、この粘膜に触れると溶解し、それを嗅細胞から伸びている嗅生毛がキャッチします。

すると嗅覚器は臭いの情報を電気信号にして嗅球を経て大脳の嗅覚野につながる嗅神経に、においの情報を送ります。

においが脳に伝わる仕組み

本能でニオイを嗅ぎ分ける

嗅細胞が感知した、ニオイの情報は、電気信号に変えられると、嗅覚器から伸びる嗅神経を経て大脳底部の嗅球に伝えられ、更に大脳皮質の嗅覚野で判断されます。

脳

人が認識できるニオイの数は3000~10000種類と言われていますが、大脳は過去のニオイと比べたりして様々な判断をくだします。

食べ物のにおいの時は大脳は唾液を分泌させたり食欲を増進させたりします。

7つの原臭

味には苦味、酸味、甘味、塩味の4つの基本の味が存在します。

味と同じように、においにも原臭があると言われています。

それはショウノウ、ジャコウ、芳香、ハッカ、エーテル、刺激臭、腐敗臭の7つでそれぞれの臭いは嗅細胞により分けられます。

においには良いにおいと、悪いにおいがありますが腐敗臭のように有害な臭いは悪いにおいです。

悪いにおいを嗅ぐと人は不快感を覚えそれを避けようとします。