白癬菌の写真

水虫の原因は白癬菌(はくせんきん)というカビの一種である真菌が原因です。

白癬菌にも様々な種類がありますが、足の水虫から見つかる菌は限られています。

ほとんどが、トリコフィトン・ルブルムという紅色菌とトリコフィトン・メンタグロフィティスという趾間菌の2種類で水虫で見つかる菌の99%を占めています。

白癬菌は人の皮膚や爪や毛に入り込んで寄生してかゆみ、水疱、脱毛など様々な症状を引き起こすとされています。

寄生した状態を白線と呼び、病変の部位によって、頭部白癬、体部白癬、股部白癬、手白癬、足白癬、爪白癬などの病名がつけられています。

一般的な水虫と呼ばれているのは足に生じる足白癬です。

頭部白癬は、しらくも、体部白癬は、たむし、股部白癬は、いんきんたむし、手部白癬は、手の水虫、爪白癬は、爪の水虫と呼ばれています。

水虫菌が寄生する部位

水虫の原因菌である白癬菌は生きている細胞には寄生できません。

白癬菌は死んだ細胞の中でのみ増殖できるため死んだ皮膚のある部位に寄生します。

人間の体で皮膚の死んだ部位が多い場所とは表皮の外側にある角質層や爪や毛です。

角質層ではケラチンという硬いタンパク質のつまった核の無い死んだ細胞である角質細胞が層状に重なりあって外皮からの外敵を防ぐ構造になっています。

細菌などの微生物は、この角質層に傷が無い限りは皮膚に侵入できません。

この白癬菌はケラチンを分解するケラチナーゼという酵素を持っているため酵素でケラチンを分解して栄養源と出来るため角質層の中で増殖します。

この角質層の最も厚い部分が足の裏で、白癬菌が増殖しやすい部位になっています。

爪や毛もこの角質層が分化したもので、ケラチンが含まれるため白癬菌が増殖しやすい環境なのです。

ケラチンを多く含む角質層がある足の裏、爪、毛は白癬菌にとって増殖しやすく、人間にとっては水虫が出来やすい部位なのです。

水虫菌(白癬菌)は人間のアカがあれば1年以上生きられる

人間の皮膚は新陳代謝により古い皮膚と新しい皮膚の交代が頻繁に行われています。

この新しい角質と交代して剥がれ落ちたものと、皮膚分泌物が交じり合ったものを垢(あか)と言います。

この皮膚の新陳代謝により新しい角質層が常に同じ厚さになるようになっています。

靴下を脱ぐときなどに垢がこぼれおちることが良くあります。

水虫の人の垢には白癬菌が付着しているので靴下を脱いだり、素足で床を歩いたり、スリッパを履くと垢と一緒に白癬菌が家の中に撒き散らされます。

水虫の人が足で踏んだところは白癬菌が付着していることになります。

白癬菌は垢にも潜んでいますが、垢の外にも存在しています。

この垢から離れた白癬菌は長時間生きることは出来ないとされます。

白癬菌は乾燥した環境や外気にさらされる環境では長く生きられません。

しかし、十分な湿度と温度、栄養源がある垢の中では垢を栄養源に1年以上生き続けるとされています。

この垢が床に撒き散らされた状態を放置しておくと他の人が踏むと白癬菌に感染するので感染が広がります。

家族に水虫の人がいる場合は、床掃除をひっかりしてこの垢を除去することが大切です。

水虫の放置による弊害

水虫は白癬菌が原因菌ですが、白癬菌は感染力が強いわけではなく空気感染するわけでもなく、菌が付着してから定着するまでに24時間以上かかります。

また、感染により死亡することは基本的にはありません。

しかし、放置することにより下記のような様々な弊害が生じます。

水虫の難治化

水虫を放置すると病巣が広がります、進行すると病巣が足の裏全体に広がり最終的には角質増殖型に移行します。

そして、白癬菌が爪に入り込むと爪の水虫になり治療が難しくなるとされています。

足以外の水虫を併発する

水虫に羅患した足から落ちた垢には多数の白癬菌が含まれています。

その白癬菌が体の他の部分に定着するとたむしやいんきんたむしになります。

また、毛に定着すると毛水虫になり抜け毛の原因になります。

水虫から細菌感染症に移行する

水虫を放置しているうちに、細菌による細菌感染症になり足が腫れて歩行が出来なくなるケースもあるようです。

特に糖尿病などで免疫力の退化した人では、水虫が重症化し、感染症に進行するケースがあるとされます。

重症の糖尿病患者の人が足の切断をすることになってケースもあります。

他の人への感染源になる

水虫を放置しておくと患部から白癬菌を含む垢を撒き散らすことが常態化するので他の人へ感染を広めます。

痒みや痛みで生活や仕事に支障が出る

足が痒いと仕事も身に入らなかったり、病変部が広がり靴を履くと痛みを感じるようになり歩くことが苦痛になったりします。

また、足を人に見せられないなど外形の変化も生じます。